研究課題/領域番号 |
18K09392
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人神戸市民病院機構神戸市立医療センター中央市民病院(第1診療部、第2診療部、第3診療部 |
研究代表者 |
内藤 泰 地方独立行政法人神戸市民病院機構神戸市立医療センター中央市民病院(第1診療部、第2診療部、第3診療部, 中央市民病院, 参事 (70217628)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 高齢者 / 高度難聴 / 脳代謝 / PET / 人工内耳 |
研究成果の概要 |
人工内耳適応基準を満たす高度難聴高齢者の脳代謝をFDG-PETを用いて計測した。人工内耳を使用していない高度難聴高齢者では、側頭葉に加えて、頭頂葉、前頭葉背側領域においても代謝低下部位が観察された。一方、人工内耳を1年以上装用している高度難聴高齢者においても上側頭回の前半部分、前頭葉背側の一部に代謝低下が観察されたが人工内耳未装用の高齢者に比して健常者との差は少なかった。高齢者における高度難聴の脳代謝への影響は、聴覚野だけでなく、より広範囲に及ぶことが示唆された。また、人工内耳による聴覚補償は、高度難聴による脳機能低下を軽減させる可能性があるが、これは、より多数例での検証が必要である。
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自由記述の分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、加齢性の難聴は聴覚や言語聴取の低下だけでなく認知機能低下のリスクを高めることが報告されており、その機序について種々の説が挙げられているが、いまだ詳細は明らかになっていない。本研究成果の学術的意義は、高度難聴が高齢者の脳の糖代謝を低下させることと、聴覚補償でそれを軽減させる可能性を初めて示した点にある。難聴は補正可能な認知症の危険因子の中で最大のものとされており、聴覚検査と脳代謝計測で難聴と脳機能の関係を定量的に明らかにし、高齢者の認知症予防について具体的な方向を示した点で本研究成果の社会的意義は大きいと考える。
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