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2020 年度 実績報告書

強度近視に伴う黄斑円孔網膜剥離に対する角膜乱視を軽減する強膜短縮術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K09403
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

大路 正人  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90252650)

研究分担者 澤田 修  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (00378465)
柿木 雅志  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (80531516)
小幡 峻平  滋賀医科大学, 医学部, 医員 (90814848)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード強膜短縮 / 強度近視 / 黄斑円孔網膜剥離 / 網膜分離症 / 眼軸長 / 角膜乱視
研究実績の概要

【目的】強度近視に伴う網膜剥離や網膜分離症などに対する手術方法として有用性が報告されている強膜短縮術の改良を目的とした。強膜短縮術は通常2象限の強膜を短縮することにより、眼軸長の短縮と眼球後極部形状の平坦化を図るが、強い角膜乱視が生じるために術後の矯正による実用視力が得られにくい。強膜短縮を4象限に行うことにより、より強い眼軸長短縮効果と惹起乱視の低減化を目指し、豚眼を用いて検討することを目的とした。
【方法】摘出豚眼の各象限にポリエステル糸を2か所ずつ8mm幅のマットレス縫合を設置した。縫合を結紮する前、2象限結紮時、4象限結紮時において眼軸長と角膜乱視を測定し、比較検討した。測定時には視神経断端から18G針を刺入し、生理食塩水に接続することにより、眼圧は20mmHgに調整し測定した。眼軸長は電子ノギスを用いて測定し、角膜乱視は手持ちレフケラトメーター(ニデック社、AR-30)を用いて測定した。
【結果】眼軸長は強膜短縮前に比べ、2象限の強膜短縮時には2.39 ± 0.41 mm 、4象限短縮時には3.96 ± 0.56 mm短縮され、2群間には統計学的に有意な差を認めた(p=0.001)。強膜短縮により惹起された角膜乱視は、2象限の強膜短縮時には5.95 ± 2.04 diopters (D) 、4象限短縮時には2.98 ± 1.96 Dであり、統計学的に有意差を認めた(p<0.029)。
【結論】2象限の強膜短縮に比べ、4象限における強膜短縮は眼軸長の短縮効果が強く、惹起する角膜乱視が軽度であり、臨床的に、効果が強く、合併症の少ない術式となりうると考えられた。

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公開日: 2021-12-27  

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