研究課題
正常ボランティア34名、角膜疾患患者90名、網膜疾患患者57名、眼炎症疾患患者57名の涙液および血清の採取を完了した。具体的には、ドライアイ、翼状片、Stevens-Johnson症候群などの慢性眼表面疾患、円錐角膜などの通常は炎症所見が見られない角膜疾患、加齢黄斑変性、中心性漿液性脈絡網膜症などの慢性網膜疾患患者である。眼組織もしくは血液におけるFactor Y (特許出願中のため)を定量的解析法により測定した。その結果、角膜疾患患者において有意にFactor Yが上昇していることが明らかとなった。疾患別にさらなる解析を行っている。ストレス性網膜疾患においても、Factor Yの上昇を確認しており、既にストレスで上昇することが明らかにされているFactor Zとの相関をみると、有意で鋭敏なストレスバイオマーカーであることが明らかになった。
1: 当初の計画以上に進展している
慢性炎症に関わるバイオマーカー候補をいくつか見出しており、申請課題である新規ストレスバイオマーカーの探索という観点で、研究計画は順調に進んでいると考える。
研究成果のPCT出願の完了を行い、学術論文への投稿を考えている。合わせて、他のバイオマーカーとの相関や、様々な状況でのFactor Yの変化を解析していく予定である。
研究運営において、平成31年度ではなく、次年度に実施する研究活動が生じたため繰越を希望いたします。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 3件、 招待講演 13件) 図書 (1件) 産業財産権 (1件)
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