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2018 年度 実施状況報告書

高齢視野狭窄患者の自動車運転能力の評価と運転支援

研究課題

研究課題/領域番号 18K09437
研究機関東北大学

研究代表者

国松 志保  東北大学, 大学病院, 助教 (80301563)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード視野狭窄 / ドライビングシミュレータ / 据え置き型眼球運動計測装置
研究実績の概要

視野狭窄患者の自動車運転能力を評価するために、アイトラッキング搭載ドライビングシミュレータを施行した。これは、ドライビングシミュレータ(HONDAセイフティーナビ)装置に、据え置き型眼球運動計測装置(Tobii Pro X2-30)を設置したものである。ドライビングシミュレータは、一般乗用車のフロントガラスからの眺めをプロジェクターで投射し、速度一定で、ハンドル操作はなく、側方からの車の飛び出しなど全15場面での事故の有無を記録した。Tobii Pro X2-30を用いて、左右からの飛び出しと信号を確認できる範囲でキャリブレーションを行い、視線の動きを記録した。検査中は、赤い点を表示することにより、視線の動きを追えているかを確認した。また、検査後は、視線の動きをあわせてたリプレイ画面に、視野欠損部を重ねることにより、事故を起こした場面では、対象物hazard(信号や左右からの飛び出し)を見ていないために事故が起きたことを確認した。今後は、1.6度以内に0.1秒以上とどまっているものを固視点と定義し、ブレーキをふんだ直前に固視していた部位を同定し、それが対象物hazardとどれくらい離れていたかを計算することにより、事故回避に必要な視野部位を同定し、同定された視野部位のうち、事故を起こした群と事故を起こさなかった群とを視野感度を比較・検討することにより、事故回避に必要な視野感度を求めるプログラムを作成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

アイトラッキングを搭載したドライビングシミュレータの開発を行い、視野狭窄患者に実施し、自動車運転に必要な視野感度基準を明らかにするための患者データベースを作成した。眼球運動計測装置と同期したDSの結果を解析することにより、自動車運転に必要な視野感度基準を明らかにしていく。

今後の研究の推進方策

視野障害度および認知機能障害度に合わせた運転支援(信号の事前通知、自動ブレーキ等)を行い、その効果を判定する。信号や左右の飛び出しの情報を事前に与えることによる、視線の変化についても検討していく。また、高齢緑内障患者への効果的な運転訓練方法を考案し、評価する予定である。

次年度使用額が生じた理由

倫理委員会申請が遅れたため、研究を実施した患者数が少ないため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 視野障害をもつ者に対する自動運転と高度運転アシストの役割2019

    • 著者名/発表者名
      高橋政代、國松志保
    • 雑誌名

      自動車技術

      巻: 73 ページ: 16-21

  • [学会発表] 緑内障のQOLを理解する2018

    • 著者名/発表者名
      國松志保
    • 学会等名
      第29回日本緑内障学会

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公開日: 2019-12-27  

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