研究課題/領域番号 |
18K09450
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
吉田 茂生 久留米大学, 医学部, 教授 (50363370)
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研究分担者 |
石川 桂二郎 九州大学, 医学研究院, 助教 (00795304)
園田 康平 九州大学, 医学研究院, 教授 (10294943)
池田 康博 九州大学, 医学研究院, 准教授 (20380389)
久冨 智朗 九州大学, 医学研究院, 准教授 (50404033)
中尾 新太郎 九州大学, 医学研究院, 講師 (50583027)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 糖尿病網膜症 / ペリオスチン / テネイシンC / ファイブロネクチン |
研究実績の概要 |
ヒト微小血管内皮細胞(HREC)において、インターロイキン-13(IL-13)は、ペリオスチン、テネイシンCとファイブロネクチンのmRNAおよびタンパク質発現を促進した。またHRECにおいてペリオスチン、テネイシンCとファイブロネクチンは共沈降した。 IL-13はHRECの増殖、遊走、管腔形成を促進した。HRECの細胞増殖はペリオスチン、テネイシンCsiRNAの両方によって阻害され、ペリオスチンsiRNAはテネイシンC siRNAよりも高い阻害効果を示した。一方、ペリオスチンsiRNAの単回投与と、ペリオスチンsiRNAとテネイシンC siRNAの併用投与との間に有意差はなかった。細胞遊走アッセイにおいても両siRNAによって細胞遊走が有意に阻害され、ペリオスチンsiRNAはテネイシンC siRNAよりも高い抑制効果を示した。 管腔形成に関しても、管腔形成の全長が両siRNAによって減少した。ペリオスチンsiRNAはテネイシンC siRNAよりも高い抑制効果を示した。 ペリオスチン、テネイシンC siRNAの併用投与は、管腔形成における相加的な阻害効果を示さなかった。 虚血網膜血管新生マウスモデルにおいてペリオスチン、テネイシンCとのノックアウトにより網膜前血管新生を抑制した。 ペリオスチンノックアウトの抑制効果はテネイシンCノックアウトの抑制より強く、ダブルノックアウトと同程度の抑制効果であった。ペリオスチンおよびテネイシンCの抑制により虚血誘導網膜前血管新生が抑制されることが明らかとなった。 以上のin vitro、in vivoの結果より、ペリオスチンノックアウトの抑制効果はテネイシンCノックアウトの抑制効果より強く、ダブルノックアウトの抑制効果と同様であることが明らかとなった。
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