これまでに未分化の線維芽細胞は、前脂肪細胞と呼ばれることが知られている(Alessi MC.et.al. Horm Metab Res,2000ほか)。つまり正常であれば脂肪細胞に置き換わるはずの前駆細胞が、異常な線維芽細胞に形質転換していくことで線維増殖へのスパイラルに陥る、つまりケロイドや肥厚性瘢痕が生じる、といった仮説を立てた。 その前駆細胞などの細胞動員に重要な役割を果たしているケモカインに着目し、マウス肥厚性瘢痕モデルを用いてケモカインを標的とした解析を行なった。それにより、新たな肥厚性瘢痕治療の可能性が示唆された。
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