研究課題
一昨年および昨年度に作成した動物モデル3群、すなわち、①神経断端を皮膚真皮内に埋入、縫合固定する群、②神経断端を真皮直下に縫合固定する群、③神経縫合を行わない群の解析を行い、論文作成を行った。具体的な結果は以下の通りである。痛覚に関して知覚領域 (innervated )と非知覚領域(denervated)の境界線の変化を経時的に評価した結果、①群と②群の双方において、direct neurotizationの効果を認めた。①群の方が新規知覚領域の出現は早い傾向にあったものの、最終的な知覚領域の面積は①群と②群の間で有意差を認めなかった。3か月のフォローアップの後、組織採取を行い、パラフィン切片を作成し、抗ニューロフィラメント抗体、抗ミエリンタンパク抗体を用いた組織免疫学的評価を含む検討を行った。その結果、知覚領域の真皮内にミエリン化した神経線維を全ての群で認めた。径の大きなものでは直径5umを超えるAβ線維も確認しており、触覚回復の可能性が示唆された。これらのデータをまとめ、Journal of Plastic, Reconstructive & Aesthetic Surgeryへ論文投稿し、受理された。
すべて 2021
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)
Journal of Plastic, Reconstructive & Aesthetic Surgery
巻: in press ページ: online 10 Jan
10.1016/j.bjps.2020.12.101