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2020 年度 実績報告書

皮膚常在菌及びHMGB1 A-BOXによる難治性皮膚潰瘍に対する新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K09485
研究機関愛媛大学

研究代表者

森 秀樹  愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (60325389)

研究分担者 村上 正基  愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (20278302)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードHMGB1 A-box / 創傷治癒 / 表皮ブドウ球菌
研究実績の概要

表皮ブドウ球菌とHMGB1 A-box合成ペプチドによる創傷遅延の改善につき評価検討を行った。正常人角化細胞を用いた単層培養細胞、三次元培養表皮(Living skin equivalent; LSE)を用いて、物理的創傷作成後に表皮ブドウ球菌とHMGB1 A-boxの混合液を作用させるとそれぞれ創傷治癒の促進効果が見られた。次に培養細胞を用いて表皮ブドウ球菌死菌含有外用剤、HMGB1 A-box合成ペプチドの効果と細胞毒性をそれぞれ評価したところ、両者とも細胞毒性がみられなかったため、これに軟膏基材を加えた混合軟膏を作製した。
正常マウス(Balb/c)、TLR-2ノックアウトマウスの背部または耳介に皮膚欠損創を作製して、混合軟膏を直接塗布した。また、皮下膿瘍および創傷モデル(感染有群・無群)を作製したのち、同部に液体混合液を局注した。効果判定では1.qRT-PCR及びPCR microarrを用いて、炎症性サイトカイン定量を行い、混合軟膏使用群でIL6の低下がみられることが分かった。しかし、2.ELISAによる検討ではmRNA発現は確認できなかった。3.組織細胞学的解析:LSEを回収しHE染色および免疫組織化学的検索では、TRL7との関連性が示唆されたが、それ以外の免疫レセプターの発現・増量はみられなかった。以上の結果を踏まえて、総合的には創傷治癒はAbox合成軟膏塗布群でやや早い印象があったが、創の縮小が早く、上皮化の程度を判断するのが困難であった。
これらの事から、表皮ブドウ球菌死菌含有外用剤とHMGB1 A-boxの混合軟膏(または液)は、TRL7を介した創傷促進効果をもたらす可能性が示唆された。

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公開日: 2021-12-27  

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