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2020 年度 実績報告書

骨髄由来細胞が分泌する神経再生因子の解析ー脊髄損傷の治療に向けてー

研究課題

研究課題/領域番号 18K09499
研究機関びわこリハビリテーション専門職大学

研究代表者

中野 法彦  びわこリハビリテーション専門職大学, リハビリテーション学部, 教授 (40322721)

研究分担者 井出 千束  びわこリハビリテーション専門職大学, リハビリテーション学部, 教授 (70010080)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード脊髄損傷 / 神経再生 / 骨髄間質細胞
研究実績の概要

我が国において、脊髄損傷患者は現在約10万人に上り、毎年約5,000人が新たに受傷している。生命予後は改善されてきているものの、根本的な治療法がないのが現状である。そのため、中枢神経系の再生促進のメカニズムに基づいた脊髄損傷に対する画期的な治療法が開発されることが期待されている。
現在、中枢神経を再生させる方法として、人工多能性幹(iPS)細胞や体性幹細胞などの細胞移植が注目されている。体性幹細胞の骨髄間質細胞や骨髄単核球細胞の移植は、自己細胞を使うために拒絶反応がなく手技的にも容易であることが臨床応用において利点であると考え、それらの細胞を用いて脊髄損傷に対する効果を検討した。
脊髄損傷モデル動物に骨髄間質細胞および骨髄単核球細胞の培養上清の投与あるいは細胞移植を行ったところ、形態学的および行動学的に脊髄損傷の回復が認められた。そして、その分子的メカニズムを明らかにするために、それらの細胞が分泌する神経再生因子の解析を行った。骨髄間質細胞の培養上清を解析したところ、インスリン様増殖因子-1 (IGF-1)、トランスフォーミング増殖因子-β1(TGF-β1)や肝細胞増殖因子 (HGF) などが神経再生にはたらいていることが明らかになり、さらに、それ以外の神経再生因子の分離精製を進めた。また、骨髄間質細胞と骨髄単核球細胞の分泌する神経再生因子の相違についてDNAマイクロアレイ法にて解析を行なったところ、いくつかの候補因子が見つかった。
これらの解析により、神経再生に関する一定の研究成果を得ることができ、論文発表・学会発表に向けての準備を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 細胞低接着性コラーゲンを足場とした脊髄損傷に対する神経再生の解析2020

    • 著者名/発表者名
      中野法彦、兼清健志、國井沙織、尾前薫、森本康一、井出千束
    • 学会等名
      第19回日本再生医療学会総会
  • [学会発表] Analysis of neuronal regeneration on low adhesive scaffold collagen.2020

    • 著者名/発表者名
      Nakano N, Kanekiyo K, Kunii S, Omae K, Morimoto K, Ide C
    • 学会等名
      第43回日本神経科学大会

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公開日: 2021-12-27  

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