骨基質タンパク質であるオステオカルシン (GluOC)は、全身の糖・エネルギー代謝を改善するだけでなく、筋肉量維持にも寄与する。骨格筋は脂肪細胞から動員された脂肪酸を取り込みエネルギー源とする。GluOCの脂肪分解への影響を検討するため、脂肪細胞特異的GPRC6A(GluOC受容体)欠損マウスを作製し、解析を行なった。GPRC6A欠損マウス由来脂肪組織では脂肪分解酵素群の発現が低下しており、脂肪分解が抑制されていた。そのため、エネルギー源としての脂肪酸の利用も低下していた。以上のことから、GluOCは脂肪の分解を促し、骨格筋のエネルギー源となる遊離脂肪酸の放出に寄与することが明らかになった。
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