口腔癌の遠隔転移に関与するエクソソーム由来microRNAの特定を行った結果,高浸潤口腔癌細胞を分離培養でき,それぞれの細胞培養上清よりエクソソームを単離することができた。また,元細胞をコントロールとしてアレイ解析で網羅的に解析した結果,データベースを参考に3つの細胞に共通して変化する2つのmiR-Xを特定できた。口腔癌患者の末梢血および唾液を用いた検討を行ったところ,特定されたmiR-Xの発現はいずれもみられなかった。本結果から,口腔癌遠隔転移に関与するであろう浸潤能について,癌細胞エクソソーム由来の2つのmiR-Xが重要な役割を果たしている可能性が示唆された。
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