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2021 年度 実績報告書

口腔粘膜における抗ウイルス自然免疫応答に対するIL-29の役割とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 18K09548
研究機関国立研究開発法人国立長寿医療研究センター

研究代表者

四釜 洋介  国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 口腔疾患研究部, 副部長 (10588908)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード口腔粘膜 / 自然免疫 / ウイルス感染
研究実績の概要

本研究課題は、III型インターフェロン(IFN)の一つであるIL-29を臨床応用するための基礎研究を行う事を目的とした。ヒト歯肉由来初代培養上皮細胞(HGK)におけるi)IL-29処理のウイルス核酸受容体発現に及ぼす影響およびii) IL-29前処理のIL-6, IL-8, IFN-beta 発現増強メカニズム、iii) ヒト歯肉上皮組織におけるIL-29受容体発現について解析した。i) IL-29 は濃度依存的に、ウイルス核酸受容体である toll-like receptor 3 (TLR3)およびretinoic acid inducible gene-I(RIG-I)発現を誘導する事を real-time PCR法、western blotting 法により明らかにした。ii) TLR3 agonist であるPoly(I:C) またはRIG-I agonist である3p-hpRNA 刺激により、IL-6, IL-8, IFN-beta産生が誘導される事をreal-time PCR法およびELISA法にて確認した。IL-6およびIL-8などの炎症性サイトカイン産生に、転写因子の一つである nuclear factor-kappa B (NF-kB)が関与する事が知られている。3p-RNA刺激によるNF-kBのリン酸化がIL-29前処理により増強する事を western blotting 法で確認した。同様に、IFN-beta産生に関与する転写因子の一つであるInterferon regulatory factor (IRF) 3も、リン酸化がIL-29前処理により増強した。iii) ヒト歯肉上皮組織において、IL-29受容体であるIL-28Raが遺伝子・タンパクレベルで発現している事を、in situ hybridization法・免疫組織化学染色法により明らかにした。これら結果から、IL-29が口腔粘膜を介するウイルス性疾患に対する予防・治療に臨床応用出来る可能性が示唆され、本研究成果の一部を論文発表した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] The Priming Potential of Interferon Lambda-1 for Antiviral Defense in the Oral Mucosa2022

    • 著者名/発表者名
      Shikama Yosuke、Kurosawa Mie、Furukawa Masae、Kudo Yasusei、Ishimaru Naozumi、Matsushita Kenji
    • 雑誌名

      Inflammation

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1007/s10753-022-01624-1

    • 査読あり
  • [学会発表] III型interferon(IFN)であるinterleukin(IL)-29の口腔粘膜における抗ウイルス応答増強作用2021

    • 著者名/発表者名
      四釜洋介、古川匡恵、松下健二
    • 学会等名
      第64回秋季日本歯周病学会学術大会
  • [備考] 四釜洋介HP

    • URL

      http://shikamax.net/

  • [備考] 口腔疾患研究部HP

    • URL

      https://www.ncgg.go.jp/ri/lab/gero/department/oralscience/home.html

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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