研究成果の概要 |
歯原性上皮の骨内微小環境下での腫瘍発生や進展に関わる、微小環境内の脈管新生動態、発生の制御分子、幹細胞関連分子を検索し、歯原性上皮における転写調節の影響について検討した。脈管新生関連分子EphA2, EphB4, EphrinB2の発現は、歯嚢よりエナメル上皮腫で高く、CD34陽性血管・D2-40陽性リンパ管はこれらと正の相関を示した。個体発生に関連するHippo経路のシグナル分子YAP・TAZの発現は、歯嚢よりエナメル上皮腫で高かったが、幹細胞関連分子Sox2・Klf4の発現は歯嚢よりエナメル上皮腫で低かった。これらの転写因子の発現は、エナメル上皮腫の組織型・亜型や転帰で差異がみられた。
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