研究課題/領域番号 |
18K09555
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
吉賀 大午 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (10507784)
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研究分担者 |
笹栗 正明 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (00225898)
松尾 拡 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (70238971)
竹内 弘 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (70304813)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | MRONJ / ARONJ / BRONJ / テリパラチド / 顎骨壊死 / 骨粗鬆症 |
研究実績の概要 |
2003年にMarxらが報告したBP製剤に関連する顎骨壊死(Bisphosphonate-related osteonecrosis of the jaws:以下BRONJ)以降、デノスマブや血管新生阻害薬でも同様の骨壊死が生じることが発見され、薬剤関連顎骨壊死(Medication - Related Osteonecrosis of the Jaw: MRONJ)と定義された。MRONJの患者数は増加の一途をたどり、多くの患者を苦しめ、QOLの低下をきたしている。われわれは静注BPを想定した歯周病菌によるBRONJモデルラットの開発(Int J Oral Maxillofac Surg. 2013 Nov;42(11):1481-7)に既に成功し、さらには閉経後骨粗鬆患者に対する内服BPを想定したBRONJモデルラット(Oral Dis. 2015 Nov;21(8):969-76)の開発にも成功している。これらのモデルでは世界で初めて顎骨以外の骨、大腿骨にヒトのMRONJ様の骨壊死誘発することに成功した。さらに、歯周病菌のリポ多糖(以下:LPS)の局所投与にて骨壊死の増悪についても確認した。これらの実験によって,LPSがBRONJの発症の一因である可能性が示された。我々はこれらのモデルラットを用いて、外科手術前にBPs休薬群,BPs継続群,BPs休薬時のテリパラチド投与群で顎骨壊死を評価した。抜歯前BPs休薬時のテリパラチド代替予防投与によるBRONJ発症予防効果についての検討し良い効果が確認できた。また、BPs休薬の顎骨壊死に対するテリパラチドの治療効果の検討を行なった。さらに、BPs休薬時のテリパラチドの投与により大腿骨の強度の変化を比較検討した。BPs休薬時における病的骨折予防のためのテリパラチド代替予防投与の有用性が確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
骨粗鬆症とMRONJの療法の治療に、ラットモデルでテリパラチドが有用であることが明らかになった。
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今後の研究の推進方策 |
骨粗鬆症とMRONJの療法の治療に、ラットモデルでテリパラチドが有用であることが明らかになった。今後は人への応用を行い、テリパラチドによるデュアルエフェクトを期待し治療法を確立できると考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究がスムーズに行われたため、研究費の節約を行なった。
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