シェーグレン症候群(SS)等でみられる自己免疫性唾液腺炎(AS)では、リンパ球浸潤を伴う慢性炎症に起因する腺組織破壊により唾液分泌が障害され、摂食能や口腔感染防御能が低下する。我々はSSモデルマウスを用い、自然免疫を制御する受容体群のアダプター分子として知られるMyD88遺伝子を欠失させたところ、リンパ球浸潤の発生頻度が減少し、唾液腺障害が抑制されることを見出した。ASにおけるMyD88の役割について詳細な解析を行い、三次リンパ組織形成に関わる機構ならびに病因的遺伝子群の同定において重要な成果を得ることができた。
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