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2023 年度 実績報告書

味覚の敏感さを利用した新たなカリエスリスク判定法の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 18K09579
研究機関千葉県立保健医療大学

研究代表者

荒川 真  千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (60379881)

研究分担者 金子 潤  明海大学, 保健医療学部, 教授 (40301890)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワードう蝕(カリエス) / 味覚 / リスク判定法
研究実績の概要

本研究の目的は、「味覚の敏感さを利用した、簡便で侵襲性も低いう蝕リスク判定法」の実現可能性を検証することにある。ショ糖は「う蝕発生に最も影響を及ぼす食物」と考えられており、これを頻回もしくは多量に摂取するとカリエスリスクが高まることは周知の事実である。しかしながら「その摂取量や頻度はどう決定されているのか?」という点に関しては未だ不明な点が多い。実は先天的な味覚の敏感さが摂食行動に影響している事は以前から報告されていた。また、近年では苦味や甘味に鈍感な子供は、ショ糖の摂取回数および頻度が高く、結果的にカリエスリスクが高まる可能性があることが報告されている。
このような背景から「味覚に対する敏感さを調べることにより、う蝕リスクを判定する」可能性 を検証した。まずは研究対象者を6-n-propylthiouracil(以下PROP)に対する敏感さにより、「Super-taster」(=味覚がとても敏感な人)、「Medium-taster」(=同じく中程度の人)および「Non-taster」(=敏感ではない人)の3群に区分した(PROP test)。その上で、各群における研究対象者の未処置う蝕歯数およびDMFT指数をカウントした。
その結果、“Non-taster”群における「未処置う蝕歯数」は、“Super-taster”群より有意に多かった。また、DMFT indexも同様に“Super-taster”群より“Non-taster”群の方が有意に高かった。
以上より、「PROPに対して敏感」である人はう蝕が少なく、そうでない人はう蝕が多い傾向が認められた。
すなわちPROPはう蝕リスクが高い人を判別するスクリーニングに有用であることが認められた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 6-n-propylthiouracil (PROP) as a Screening Tool for Dental Caries in Japanese2023

    • 著者名/発表者名
      Arakawa M, Kaneko J, Sonoda H, Yamanaka S, Shimada Y.
    • 雑誌名

      Journal of Medical and Dental Sciences

      巻: 70 ページ: 33-36

    • DOI

      10.11480/jmds.7001074

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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