10%ウシ胎児血清(FBS)および1%ペニシリン-ストレプトマイシン を含むDMEMを用いて継代3~6までヒト歯根膜線維芽細胞(HPDL)を培養した。また、歯周組織構成細胞(特に歯肉線維芽細胞(HGF)およびHPDL)で骨芽細胞より優位に発現しているTwist2およびKlf12の3'-UTRに結合するmiRNAを公開データベースのTargetScanにて検索し、両遺伝子の3'-UTRに結合するmirRNAであるmir141および200aを用いて研究を進めた。mi141および200aが結合するKlf12の3'-UTR をPGL3 promoterルシフェラーゼプラスミドに挿入し、シークエンス解析を行い、正しい配列が挿入されたか確認した。さらに、mir141および200aが結合する配列に変異を挿入し、配列が変異されたか確認した。正しい配列が挿入されたルシフェラーゼプラスミドを挿入したHPDLはmi141または200aを細胞内に4時間導入後、 10%FBSを含むDMEMで68時間細胞培養し回収後にルシフェラーゼ活性を計測すると活性は抑制され、結合配列に変異が挿入されると活性に変化は認めたられなかった。次に、HPDLを様々な大きさのディッシュに播種し、mir141または200aを細胞内に4時間導入後、10%FBSを含むDMEMで68時間細胞培養したHPDLを回収し、全RNAおよびタンパク質を抽出し、間葉系細胞に発現する転写因子RNAおよびタンパク質量をReal-time PCRおよびWestern Blotにて検索を行った結果、Twist2およびKlf12mRNAおよびタンパク質量を減少させ、Sox5およびSox6mRNAおよびタンパク質量を増加させた。また、HPDLをディッシュに播種し、mir141または200aを細胞内に4時間導入後、10%FBSを含むDMEMで21日間細胞培養したHPDLをアリシアンブルー染色にて染色した。mir141または200aを導入した細胞はmirを導入していない細胞と比較して強く染色された。
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