CaCl2により活性化された血小板は,直径1ミクロン以下の微小顆粒を周囲に放出することを走査型電子顕微鏡のデータとして得た.このような形態学的所見を補強するため,フローサイトメーターによる特異的表面抗原の同定を試みたが,現有の機器では,debrisと明確に区別することができず,同定に至らなかった. 免疫蛍光染色法により,PPARγが未刺激群では血小板内に局在するが,CaCl2刺激により細胞外スペースに拡散することを明らかにした.このようなPPARγの局在変化は,血小板のα顆粒に含まれるPDGFやTGFβ1と同様の挙動を示したことから,活性化により微小顆粒として放出される可能性が示唆された.
|