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2020 年度 実績報告書

香辛料含有成分を歯周炎治療に用いるための基礎的研究-ローズマリーに着目して-

研究課題

研究課題/領域番号 18K09600
研究機関徳島大学

研究代表者

細川 育子  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (50707908)

研究分担者 細川 義隆  徳島大学, 病院, 講師 (90346601)
中西 正  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 准教授 (00217770)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード歯周炎 / Rosmarinic acid / ケモカイン / 接着分子
研究実績の概要

歯周炎は、歯周病関連細菌により引き起こされる慢性炎症性疾患であり、その発症および進行に宿主の免疫応答が関与し、歯槽骨吸収をはじめとする歯周組織破壊を惹起することが明らかとなってきている。これまでに我々は、ローズマリーに含まれるCarnosic acidがヒト口腔上皮細胞やヒト歯根膜由来細胞において、ケモカインおよび炎症性サイトカインの産生を抑制することを報告してきた。(Inflammation, 42, 1311-1316, 2019, Immunopharmacology and Immunotoxicology, 42, 373-378, 2020) しかしながら、同じくローズマリーに含まれる生理活性物質であるRosmarinic acidの歯周組織構成細胞に対する影響に関しては未だ検討されていなかった。
本研究では、Rosmarinic acidがヒト歯根膜由来細胞の炎症性メディエーター産生に与える影響および細胞内シグナル伝達経路の活性化に与える影響について調べることとした。Rosmarinic acidはIL-1βが誘導したヒト歯根膜由来細胞のケモカインであるCXCL10産生および接着分子であるVCAM-1発現を濃度依存的に抑制した。また、Rosmarinic acidはIL-1βが誘導したIKK-α/β、NF-κBおよびAktのリン酸化を抑制した。
これらの結果より、Rosmarinic acidはNF-κBおよびAktの活性化を抑制することにより、IL-1βが誘導するヒト歯根膜由来細胞のCXCL10およびVCAM-1発現を減少することが明らかとなった。このことより、Rosmarinic acidを歯周炎病変局所で投与することで、過剰な炎症反応を抑制し、歯周組織破壊を軽減できる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] The Polymethoxy Flavonoid Sudachitin Inhibits Interleukin-1β-Induced Inflammatory Mediator Production in Human Periodontal Ligament Cells2021

    • 著者名/発表者名
      Hosokawa Yoshitaka、Hosokawa Ikuko、Ozaki Kazumi、Matsuo Takashi
    • 雑誌名

      BioMed Research International

      巻: 2021 ページ: 1~6

    • DOI

      10.1155/2021/8826586

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Carnosic acid inhibits inflammatory cytokines production in human periodontal ligament cells2020

    • 著者名/発表者名
      Hosokawa Ikuko、Hosokawa Yoshitaka、Ozaki Kazumi、Matsuo Takashi
    • 雑誌名

      Immunopharmacology and Immunotoxicology

      巻: 42 ページ: 373~378

    • DOI

      10.1080/08923973.2020.1782427

    • 査読あり
  • [学会発表] Carnosic Acid はヒト歯根膜由来細胞のIL-1β誘導炎症性サイトカイン産生を抑制する2020

    • 著者名/発表者名
      細川 育子、細川 義隆、尾崎 和美
    • 学会等名
      第152回日本歯科保存学会春季学術大会
  • [学会発表] Sudachitinはヒト歯根膜由来細胞のIL-1β誘導炎症性メディエーター産生を抑制する2020

    • 著者名/発表者名
      細川 義隆、細川 育子、尾崎 和美
    • 学会等名
      第152回日本歯科保存学会春季学術大会

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公開日: 2021-12-27  

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