研究課題/領域番号 |
18K09603
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
作田 哲也 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (20284888)
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研究分担者 |
小松澤 均 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (90253088)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 歯周病 / カンジダ / バイオフィルム |
研究成果の概要 |
フロリジンはリンゴより抽出されるポリフェノールの一種です。現在、このフロリジンを元にした SGLT-2 阻害薬が開発され、糖尿病の患者さんに用いられています。最近、フロリジンの代謝産物であるフロレチンが、潰瘍性大腸炎モデルマウスにおいて、腸内細菌の種類を調節することによって症状が改善されることが報告されました。本研究では、義歯性口内炎や歯周病に関係するCandida albicans のバイオフィルム形成に対するフロリジンの影響を検討しました。今回、リンゴから抽出されるフロリジンが C. albicans の増殖能に影響を与えず、バイオフィルム形成能を抑制するという実験結果を見出しました。
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自由記述の分野 |
歯科保存学分野
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リンゴから取れるフロリジンという物質が、入れ歯が原因で生じる口の中の粘膜の炎症(義歯性口内炎)や歯周病の病態を軽くする可能性のある実験結果を得ました。つまり、義歯性口内炎等の原因となる菌であるカンジダアルビカンス(C. albicans)の増殖には影響を与えずに入れ歯や歯茎に菌がくっ付く時に重要なバイオフィルム形成能を抑制したというものです。これは、フロリジンには口腔内の細菌叢(種々の細菌の種類)には影響を与えずに、C. albicansによる病原性を抑えることを予想するものです。今後、入れ歯や歯茎にフロリジンを含むお薬を塗布することによって症状を緩和することが可能になるかもしれません。
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