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2020 年度 実績報告書

多機能性を有する修復材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K09605
研究機関北海道医療大学

研究代表者

伊藤 修一  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50382495)

研究分担者 飯嶋 雅弘  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (20305915)
斎藤 隆史  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (40265070)
齊藤 正人  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50337036)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード接着性モノマー / バイオアクティブ材料 / 長期耐久性
研究実績の概要

超高齢社会において、歯科治療においても変革が迫られている。平成28年度歯科疾患実態調査によれば、8020達成者は51.2%と推計されていおり、65歳以上においては、現存歯数の上昇に伴って増加傾向を示している。そのような社会環境、口腔内環境の変化において、修復材料も変化が求められている。これまでの石灰化誘導能をもつ接着性モノマーの開発などの知見をもとに、多機能性を有する修復材料の開発を行うことを目的とした。
MDP-Caの合成において、FT-IRによる測定の結果、生成物はリン酸塩および2重結合(C=C)をもつ化合物であった。蛍光X線による測定の結果,生成物はPおよびCaのピークを認めた。初期微小引張強さの測定ではコントロールと比較し,1.5%MDP-Ca添加試料が最も高値となり有意差を認めた。SEM観察ではコントロールと比較し変化はみられなかった。接着界面の観察において、ボンディング材の形状的特徴において、MDP-Caを用いた接着界面上のボンディング層は,24時間後にイオンエッチングに耐性を認める部分が観察された。接着界面の押込み硬さの測定では、コントロールと比較して,MDCPは有意に高い硬度を示した。一方、MDP-Ca試料と4-MET-Ca試料に有意差はなかった。長期耐久性試験では、コントロールと比較しMDP-Ca試料が1年後も高い値を保ち、有意差を認めた。一方,MDCPとCMETの間には全ての期間で有意差は認めなかった。SEM観察では、HCと比較しMDCPとCMETは経時的な接着界面の崩壊像は少なく,破断面は1年経過した試料でも混合的な破断を多く認めた。
以上の事から、コントロールと比べて象牙質接着において良好なボンディング層が形成され、これまでの材料とは異なる機構で接着性向上に寄与していると考えられた。これらを活かす事により多機能性修復材料の開発できることが示唆された。

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公開日: 2021-12-27  

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