研究課題/領域番号 |
18K09616
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
阿部 薫明 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (40374566)
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研究分担者 |
高田 知哉 千歳科学技術大学, 理工学部, 准教授 (00342444)
兵野 篤 旭川工業高等専門学校, 物質化学工学科, 助教 (20554299)
木場 隆之 北見工業大学, 工学部, 助教 (40567236)
玉井 美保 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (20619704)
成徳 英理 北海道大学, 歯学研究院, 学術研究員 (00829393)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 薬剤徐放 / ゾルーゲル |
研究実績の概要 |
2018年度には、1)LCST(Lower Critical Solution Temperature) 型型ゲルの熱応答性の検討、2)赤外光照射によるカーボンナノチューブの発熱応答、3)UCST(Upper Critical Solution Temperature)型ゲルの作成を計画していた。 そのうち、1)のLCST(Lower Critical Solution Temperature) 型型ゲルについては、N-イソプロピルアクリルアミド、ポリエチレングリコールに架橋剤として過硫酸カリウムを重合開始剤として加熱・重合させることにより、温度応答を示すゲルが得られた。2)赤外光照射によるカーボンナノチューブ(CNT)の発熱応答、についても、CNTの存在により特異的な温度上昇が確認された。 また、3)の本提案のキーとなる熱上昇により可塑化するUCST型温度応答性ポリマーの試作については。N-イソプロピルアクリルアミド、アクリルアミド、ポリエチレングリコールに架橋剤としてメチレンビスアクリルアミド、更に物理架橋剤として12タングストリン酸、を水溶液中で混合し、過硫酸カリウムを重合開始剤として加熱・重合させることにより、透明なゲルが得られた。得られたゲルは反応終了後に温度が下がると、白濁することが確認された。透過率測定により、ポリエチレングリコール含有量を多くすると相転移温度(透明・不透明の入れ替わる温度)が下がるUCST型応答を示すことが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本提案のキーとなる熱上昇により可塑化するUCST型のポリマーの試作に成功している
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今後の研究の推進方策 |
2018年度に開発したUCST型ポリマーの温度応答性の検討を行い、薬剤徐放能についての検討を行う。またCNTの含有による温度応答性の向上を図る
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次年度使用額が生じた理由 |
購入を予定していた赤外線照射器、および非接触型温度計の選定に時間がかかったため、購入が次年度に延期になった。今年度の赤外線照射実験は、共同研究者の研究室既存の装置を用いて実施した。共同研究者の研究室に予定以上の学生の配属がなされたため、謝金の支出が低下した、論文の掲載には至らなかったので、予定していた費用が繰越になった。
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