ヨード過敏症の患者にも扱えるヨード造影剤を開発するためには、ヨウ素結合の解離を抑えたヨード造影剤の開発が必要となります。 本研究では、分子サイズのカプセルを利用してヨウ素ユニットを被覆した新しい造影剤の開発を行うことを目的としました。UV/Vis吸収スペクトルの分析から、新規三脚型配位子LとZn2+が1:1の複合体を形成していることが明らかとなりました。この結果はMALDI-TOF-MSでも確認されました。NMRスペクトルの解析により、Zn2+とLの錯体内部にコリンが内包されることが明らかとなり、Zn2+とLの錯体が分子を被覆可能な分子カプセルを形成することが見出されました。
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