研究課題/領域番号 |
18K09683
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
土井 一矢 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (80444686)
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研究分担者 |
久保 隆靖 広島大学, 病院(歯), 講師 (60240876)
沖 佳史 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (80806571)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 多孔性チタン / 生体活性 / インプラント |
研究実績の概要 |
本年度は中空状生体活性チタン多孔体の骨形成促進効果の検討を行った.中空状チタン多孔体は気孔率85%のウレタン樹脂を基材として樹脂含浸焼結法を用いて製作した.生体活性処理は濃アルカリ処理法にて実施した.5N水酸化ナトリウム溶液中に各チタン多孔体を浸漬し,60℃の状態で24時間浸透させ処理した.動物実験はニュージーランドホワイトラビットを用いて大腿骨骨窩での埋入試験を行った,動物両側大腿骨に円柱状骨窩(直径3 mm,深さ3 mm)を注水下にてドリル形成し,準備した移植材をそれぞれプレスフィット埋入した.移植条件[①円柱状チタン多孔体(control,φ3 mm,高さ3 mm),②円柱状生体活性チタン多孔体③円柱状多孔性アパタイト(positive control)]。埋入から2および4週後,組織ブロックを採取,microCT撮影後,非脱灰研磨標本を作成した(n=8).トルイジンブルー染色後の組織標本の観察では,生体活性チタン多孔体は中空部および材料体内部での顕著な骨形成が観察され,骨小腔の確認ができた.またチタン多孔体および多孔性アパタイト群においても同様の骨形成が確認できたが中空部では結合性組織の占める割合が多く観察された.組織形態計測での骨面積率の結果では材料体内部では骨面積率に差は認められなかった.一方,中空部での骨面積率は生体活性チタン多孔体,多孔性アパタイトがチタン多孔体に比べ優位に高い値を示した.以上より,生体活性処理を行った中空状チタン多孔体はハイドロキシアパタイトと同様の骨形成を促進する効果を持つことが明らかとなった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
中空状アルカリ処理チタン多孔体の骨形成能の評価が達成できた.インプラント埋入予定領域での骨形成が確認でき,今後のインプラント埋入の可能性を示唆することができた.
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今後の研究の推進方策 |
生体活性チタン多孔体による骨再建部位へのインプラント骨支持の検討を予定する.動物両側脛骨関節頭に円柱状骨窩を形成,各条件の移植材をそれぞれプレスフィット埋入する(n=8).4週後,材料の中空部分にインプラント埋入窩を形成し,インプラントを埋入する.その4週後,組織ブロックを採取,microCT撮影後,非脱灰研磨標本の作成(n=4)およびインプラント引き抜き試験を行う(n=4).以上より,インプラント支持能を評価する.
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末に参加予定していた学会開催が中止となったため,予算を次年度に繰り越したため.次年度では動物数の追加を計画している.
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