研究課題/領域番号 |
18K09686
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
渡邊 郁哉 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (00274671)
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研究分担者 |
バラネザハド 有礼左 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (00608870)
尾立 哲郎 長崎大学, 病院(歯学系), 講師 (70513167)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | フェロトーシス / 細胞死 / エラスチン / フェロスタチン |
研究実績の概要 |
細胞死の予防は、いくつかの病気の阻害剤として知られている。フェロトーシスは、鉄依存性細胞死として知られる新たに調節された壊死であり、ディクソンら(2013)によると、このタイプの細胞死では、アポトーシスと壊死の代わりに脂質過酸化が細胞膜の損傷に重要な役割を果たす。フェロスタチン-1は、癌細胞のフェロトーシス経路における細胞死のよく知られた阻害剤である。また、この試薬はMC3T3E1骨芽細胞でも使用され、細胞分化試験でエラスチンが誘導する細胞死に影響を与えた。また、以前に我々は、フェロスタチン-1が骨芽細胞の生存率にドーピング効果があることを発見した。 今回我々が行った研究では、骨細胞株の遺伝子発現について検討した。25μmolのエラスチンを含む分化培地(Era-25)を添加することにより部分的な細胞死(フェロトーシス)を誘導し、次に培地をフェロスタチン-1を含む分化培地(Fer-0、Fer-01、Fer-05、 Fer-10およびFer-20)癌細胞死阻害剤に変換した。RTPCRの結果は、Fer-05およびFer-20サンプルのRUNX2の遺伝子発現が、コントロールおよびEra-25サンプルの遺伝子発現よりも高いことを示した。遺伝子発現は、1日目と7日目にFer-05によって有意に増加した。コントロールおよびEra-25サンプルと比較して、1、3、および7日目のFer-20のRUNX2の発現レベルは、他のすべてのグループと比較して有意に高い遺伝子発現を示した. 16日後のALP活性の結果は、フェロスタチンの量が多いほど、細胞がより分化することを示し、また、25uMエラスチンおよび5uMフェロスタチン-1と混合した25uMエラスチンで培養した細胞についてALPを測定したところ、16日後のALP結果はそれらの間に有意差を示さなかった。したがって、5uMフェロスタチン-1と25uMエラスチンの混合物は分化を促進していない。
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