研究課題/領域番号 |
18K09694
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
水戸 武彦 東北大学, 大学病院, 医員 (40734281)
|
研究分担者 |
重光 竜二 東北大学, 大学病院, 助教 (00508921)
末永 華子 東北大学, 歯学研究科, 助教 (00508939) [辞退]
依田 信裕 東北大学, 大学病院, 講師 (20451601)
小川 徹 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (50372321)
佐々木 啓一 東北大学, 歯学研究科, 教授 (30178644)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 歯科インプラント / 有限要素解析 / 骨リモデリング |
研究実績の概要 |
本研究は, 歯科インプラントにおける臨床的偶発症の予防, さらには歯科インプラントの埋入に係るメカノバイオロジカルな反応の把握した顎骨リモデリングシミュレーションの最適化に寄与する. すなわち, 従来の解剖学的な観点を考慮した手法に加えて本シミュレーションを埋入システムに包含することで, より安全で効率的な歯科インプラント治療を実現することが期待される.上記に示す展望の実現に向けて, これまで申請者らが従事してきた研究並びに臨床経験を基に新たな知見を得ることを目標として本課題に携わった. 特に申請書において, 研究目標を年度ごとに細分化してマイルストーンを設置している. 本年度は, 共同研究者の小川らが確立した実験モデルを踏襲して,Wistar系ラットの脛骨部について純チタンのカスタムメイドインプラントを埋入したモデルを用いて解析を行った. 骨強度評価ソフトウェア(MECHANICALFINDER, 計算力学研究センター, 日本製)を使用して, 撮像したラット脛骨CTのDICOMデータより骨形状を抽出し, 有限要素モデル(以下, FEモデル)を作成した. ラット脛骨の皮質骨および海綿骨の材料特性は, 部位特異的な骨梁構造及び材料非線形性を考慮した設定を行うことで骨内領域を従来手法に比べてより実現象の再現性に富んだモデル構築に成功している. 加えて, 本モデルは経時的な骨代謝の観察と対照することでインプラントの骨梁形態変化の評価を行う基盤となるFEモデルである.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は有限要素解析モデル(以下, FEモデル)の作成を行った. 複数のFEモデルを作成して, 骨リモデリングシミュレーションの解析に堪えうるFEモデルの接点数や要素数について検討を行った. これは, 申請書に記載した研究計画に沿った進捗状況である.
|
今後の研究の推進方策 |
本年度に得られた結果を元に各種解析をコンター図及び応力ヒストグラムよりインプラント周囲骨におけるミーゼス応力,各種主応力,ひずみエネルギー密度(以下,SED)などの指標により3次元的な応力状態の定性及び定量分析を検討している.また, FEモデル作成がおおむね順調に進行していることから, 現状の保有する資源の保守などに加えて今年度の計画に合わせた使用額の計上を予定している. 具体的には, 各種応力解析に必要十分な機能を有した解析用PCのメインテナンスならびにソフトウエアの保守, 更にはデータ整理などの費用を要すること想定される.
|
次年度使用額が生じた理由 |
FEモデル作成がおおむね順調に進行していることから, 現状の保有する資源の保守などに加えて今年度の計画に合わせた使用額の計上を要する. 使用計画として、各種応力解析に必要十分な機能を有した解析用PCのメインテナンスならびにソフトウエアの保守, 更にはデータ整理などの費用に充てること予定している.
|