研究課題/領域番号 |
18K09695
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
塙 総司 東北大学, 歯学研究科, 大学院非常勤講師 (90431585)
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研究分担者 |
出江 紳一 東北大学, 医工学研究科, 教授 (80176239)
佐々木 啓一 東北大学, 歯学研究科, 教授 (30178644)
柴本 勇 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 教授 (30458418)
佐々木 誠 岩手大学, 理工学部, 准教授 (80404119)
金高 弘恭 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (50292222)
白石 成 東北大学, 医歯学系, 助教 (60585355)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | パルス磁気刺激 / 安全性 / 有用性 / 舌骨上筋群 |
研究実績の概要 |
本研究では,舌骨動作量とフレキシブル多チャンネル表面電極による筋電図を指標として,パルス磁気刺激装置による刺激が嚥下機能に及ぼす影響を明らかにすることを目的とする.併せて電気刺激と比較することにより,磁気刺激装置の有用性と安全性の検証を行う.さらに,舌骨動作と多チャンネル電極から得られる筋電図のデータとを比較検討しこれらの関連性を明らかにすることにより,筋電図を用いた新たな嚥下機能,訓練効果の評価法を確立することを目的とする. 令和元年度は,パルス磁気刺激群と電気刺激群の2群に分け各刺激で惹起される舌骨挙上動態を測定し,装置の最適条件の検索を予定していた.パルス磁気刺激装置のエックス線からの影響が不透明であったため,嚥下造影検査に代わる舌骨動作量の指標としてポータブル三次元センサーを採用することし,同デバイスの選定・開発に重きをおいた. 三次元触覚センサーを用いることで喉頭挙上が同定できることを確認した.その感度も良好で視覚的にも認識可能あった.さらに,フレキシブル多チャンネル表面筋電図との併用について検討を行い,三次元触覚センサーの形態を改良することで,同時計測は十分に可能であろうと判断した.三次元触覚センサーを用いることで,被爆リスクを省き,さらにはフレキシブル多チャンネル表面筋電図と連動させることで嚥下補助デバイスとしての可能性も示唆され,研究のさらなる発展に有用な変更であった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
嚥下造影検査に代わる喉頭動作量の指標を検索することに変更したため,同デバイスの選定に重きをおいたため.
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今後の研究の推進方策 |
コロナウイルス感染症のため,ヒトに対する臨床研究が実施できない状況である.研究環境は東北大学の行動指針に則り,研究体制を再構築し,コロナウイルス感染症の状況を注視しながら実施を検討していくこととした. 今年度は研究の最終年度であるが,まずは,三次元触覚センサーシートによる嚥下動態の把握を構築を目指したい.また,フレキシブル多チャンネル表面筋電図と同期させることで電気生理学的な視点から確証を得ていく. パルス磁気刺激の最適条件の検討については,被験者の選定が必要不可欠であるが,上記の通り,安全に十分な配慮が必要である.実施可能な際は,最適条件の検討に加え,評価系の確立をさせることにより円滑な実験の遂行を図る。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画では,被験者に対してパルス磁気刺激装置の最適刺激条件を検索する予定としていたが,研究進捗がやや遅れており,消耗品購入の一部を次年度にする必要があったため.
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