研究課題/領域番号 |
18K09699
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高橋 利士 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (70610864)
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研究分担者 |
権田 知也 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (30324792)
富田 章子 大阪大学, 歯学研究科, 招へい教員 (10585342)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | インプラント / オーバーデンチャー |
研究実績の概要 |
令和元年度までの研究によって得られた結果を,学会ならびに論文にて公表する計画であった.そのため,これまでの模型実験による計測と重回帰分析によって得られた結果について,計測サンプル数を増やすと同時に,複数の計測者による計測を繰り返し,これまでに得られていた結果の再現性を確認した. その結果,上顎無歯顎患者におけるインプラントオーバーデンチャーを設計する際に考慮すべき点の中で,義歯床にて口蓋を被覆すること,義歯床内に鋳造補強構造を埋入すること,インプラントを4本あるいは6本使用し,前歯部から大臼歯部にかけて可能な限りインプラントを広く分布させること,インプラント同士を連結,あるいは連結が不可能な場合は,ロケーターアタッチメントを使用すること,の4点がオーバーデンチャーおよびインプラントの双方に生じる機能時のひずみを抑制することが再確認された.このことは,インプラントオーバーデンチャー装着後の生じるインプラント,ならびにオーバーデンチャーに関するトラブルの発生防止につながると示唆された. この結果を,上顎インプラントオーバーデンチャーにおけるインプラントの本数と配置,使用するアタッチメントの選択,ならびに義歯の設計についての本研究から得られた知見としてまとめ,後述する学会発表ならびに論文発表を行った. 一方で,本研究計画立案時に予定していた,模型実験と同様の条件下での口腔内における計測については,covid-19の蔓延,かつ非常事態宣言下での計測は不可能と判断し,中止となった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
模型実験による計測は行うことができた一方で,研究計画立案時に予定した口腔内における同様の実験については,covid-19蔓延下での実施は計測者ならびに参加者への感染リスクを考えると計測不可能と判断し,断念せざるを得ない状況となったため.
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度は,研究計画立案時には予定していなかった延長期間であるため,あらたな研究は困難であると思われる.したがって,令和2年度に予定していた口腔内実験を進める予定である.しかし,本報告書作成時点で,covid-19の第4波の可能性が報道されており,口腔内の計測が困難である可能性もあると思われる.
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次年度使用額が生じた理由 |
令和2年度は最終年度であったが,世界的なcovid-19の蔓延により国内および国際学会がWeb会議となり,現地への交通費や宿泊費の支払いの必要がなく,旅費としての出費がなかったため.令和3年度は,結果公表のための国内外の参加費,あるいは論文投稿費として使用する予定である.
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