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2019 年度 実施状況報告書

MEMSを用いた口腔内モニタリングによるインプラントリスク診断システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K09702
研究機関九州大学

研究代表者

松下 恭之  九州大学, 大学病院, 准教授 (60159150)

研究分担者 江崎 大輔  九州大学, 歯学研究院, 助教 (10608970)
野上 大史  九州大学, 工学研究院, 助教 (50736147)
都留 朋子  九州大学, 大学病院, 医員 (40823612)
古谷野 潔  九州大学, 歯学研究院, 教授 (50195872)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードMEMS
研究実績の概要

現状のインプラントは使用経過とともに、周囲骨の吸収といった生物学的偶発症と外力によるスクリューの緩み、破折といった生体力学的偶発症に大別される。しかし、近年の研究では、骨吸収や破折の原因にはインプラント体周囲の微小環境でのフッ素や酸による腐食とインプラントに加わる力の影響などが挙げられている。これらを同時に計測しようとすると、いくつものセンサを狭い口腔内に添付し、ケーブルを口腔外まで配線させることになるため、生理的な咀嚼状態での応答を見ることは容易ではない。そこで目的に応じた微小計測システムを構築して、種々の現象を観察することが可能となる。
そこで、MEMSを用いたインプラント周囲の力学的化学的環境変化の測定を行うことを目的として、今年度は口腔内で必要な微小計測システムをデザインする以前に、基盤サイズや計測する応答を加速度センサを用いて決定することとした。市販の超小型6軸センサ(ロジカルプロダクト社製)を模型上に挿入されたインプラントへ取り付け、鋼球を衝突させ3軸方向の加速度を計測した。
その結果、必要なデータを取れることが判明したが、センサ部サイズは5x5mm以下、センサのサンプリング周波数は1000Hzとする必要があることがわかり、これらをもとに、実際に作成すべき装置のデザインが明らかとなった。
以上より、最終年度の2020年は実際にMEMSを作製し、咀嚼時の加速度応答を記録する予定としている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画通りに、実験が進行しているため

今後の研究の推進方策

これまでの実験から、作製すべきMEMSのデザインを以下のように設計した。
微小計測システムに使用するMEMS(Micro Electro Mechanical System)センサの基本的デザインは、上面の光学計測部はレーザ,フォトダイオード(検出部)による吸光度計測,レーザドップラ計測,光による変位計測を行う。下面では歪み量をLiTaO3(リチウムタンタレード)を用いたセンサにより計測する。上面ではプリント基板上にベアチップ光学部品(レーザ,フォトダイオード)、位置合わせ用の金属構造体をボンディングして作製する。金属構造体上面にガラスを用いて光学部品の封止を行う。背面も同様に,LiTaO3歪みセンサを基板上にボンディング,枠を設置しその枠上でガラスによる封止を行う。この接合には150℃以下の低温接合技術を用いる。この状態でのセンササイズを5x5mm以下とすることでインプラント部分へ容易に固定可能なようにする。最終年度の2020年は前半で実際にMEMSを作製し、咀嚼時の加速度応答を記録する予定としている。

次年度使用額が生じた理由

途中の実験に時間がかかり、最終実験に使用する機材の購入にいたっていないため

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公開日: 2021-01-27  

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