睡眠時ブラキシズムの神経伝達に関与する細胞レベルでの機能的な表現型差異を見いだすことを目標に,セロトニン2A受容体遺伝子の一塩基多型のリスクアレルを指標に,睡眠時ブラキシズム患者およびコントロールから,iPS細胞を樹立,GABA作動性ニューロンを含むと考えられる神経細胞を分化誘導した.神経細胞の電気生理学的な比較検討を行った結果,生体の神経細胞の極性の形成過程と同様の電気生理学的な受動的・能動的膜特性が明らかとなり,また,睡眠時ブラキシズム患者由来神経細胞では活動電位のRheobaseが低値を示し,活動電位の振幅の50%まで再分極するまでの持続時間 APD50が延長することが示された.
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