研究課題/領域番号 |
18K09720
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
村田 琢 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (80242965)
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研究分担者 |
清水 香澄 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (20378368)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | phosphodiesterase / cAMP / melanoma |
研究実績の概要 |
Phosphodiesterase(PDE)は細胞内シグナル伝達物質であるcAMPやcGMPの分解酵素で細胞内の濃度を調整し、様々な生理作用に関係している。PDEはPDE1からPDE11までの11種類のアイソザイムが存在する。これまでにわれわれはPDEのアイソザイムの一つであるPDE2が浸潤と関係することを世界で初めて報告した。そして、そのためにはPDE2遺伝子の特定部位が変異することによりPDE2タンパク質の一つのアミノ酸が変化し、その結果PDE2タンパク質の細胞内局在が変化することが必要である可能性を見出した。そこで本研究では(1)悪性腫瘍細胞でPDE2遺伝子変異や浸潤との関係の検討。 (2)PDE2の細胞内情報伝達複合体を構成するタンパク質の検索。 (3)PDE2の細胞内情報伝達複合体を構成するタンパク質の遺伝子変異や発現変化の検討。 を行い、悪性腫瘍におけるPDE2の細胞内情報伝達複合体を標的とした新しい診断方法や個別化医療を確立することが目的である。そこで前年度はまず最初に悪性腫瘍細胞でPDE2遺伝子発現と変異について検討した。当教室で樹立したmelanoma細胞や骨肉腫細胞ではPDE2遺伝子発現がない細胞や発現があっても変異を認めない細胞があった。そこで、本年度は、他の細胞で発現等を確認した。更に発現のある細胞がその後の浸潤等の研究に使用できるかどうかについて検討を行う必要があった。本研究はin vivoの研究まで進めることを考えているためマウスでの肺への転移や浸潤を確認した。方法は皮下や眼科静脈叢などから投与して検討した。ヒト悪性黒色種由来細胞の中には全く転移や浸潤しない細胞もありそれらは今後の研究より外した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は更に発現細胞の検討と、マウス等で肺への転移や浸潤の検討を行った。マウス等で肺への転移や浸潤を起こさない細胞があり、それらは実験から外した。そのため、本年度の研究はやや遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
PDE2遺伝子発現、転移や浸潤を確認できた悪性腫瘍細胞を中心に今後の検討を行っていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
PDE2遺伝子発現がある悪性腫瘍細胞が当初予定していたより少なかったため生じた。生じた次年度使用額は、他の種類の悪性腫瘍細胞の検討に当てる。
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