研究課題/領域番号 |
18K09747
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
清水 真弓 (吉野真弓) 九州大学, 大学病院, 講師 (50253464)
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研究分担者 |
岡村 和俊 九州大学, 歯学研究院, 助教 (20346802)
森山 雅文 九州大学, 歯学研究院, 助教 (20452774)
大山 順子 九州大学, 大学病院, 講師 (70294957)
筑井 朋子 (白石朋子) 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (80580472)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | シェーグレン症候群 / 超音波 / 診断 / エラストグラフィ / 標準化 / 非侵襲 |
研究実績の概要 |
シェーグレン症候群の診断基準として超音波検査を加えようという提案が主にヨーロッパの研究者たちからなされているが、様々な問題により、未だ実現されていない。 Cornec等は超音波診断を診断基準に加えるべきだとしながらも、1.所見の取り方が、施設により異なる。2.超音波診断は撮像と診断が術者に大きく依存し、客観性に乏しい。という問題が解決されるべきとしている。近年導入が進んでいる超音波エラストグラフィは通常の超音波像に組織の硬さを合わせて表示させることができる。腫瘤性病変はもちろん、シェーグレン症候群のような腺実質の変化もとらえられるとの報告もある(Mansour et al, 2017)。本研究では、このエラストグラフィをシェーグレン症候群の超音波診断に応用することで診断の定量化、客観化を実現し、超音波診断が国際基準に導入される基盤を確立することを目的としている。 平成31年度/令和元年度は、圧力センサの開発に着手した。エラストグラフィの画像や計測値は、加えた圧力によって変化することが知られている。それで、本研究では撮像時に圧力センサを用いることで、画像撮像時にかかる圧力を一定の範囲にすることを試みる。最初、アクリルバネに高精度抵抗圧力抵抗ひずみゲージを取り付け、アクリルバネの変形を抵抗値に変換する装置の開発を行った。 しかしながら、予想以上に通常使用する圧力が小さかったため、よりバネ定数のちいさなバネへの変更を余儀なくされた。接続面等の滑り抵抗が大きくなると小さな力を測定する事ができないので、現在、滑り抵抗等の改善を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
圧力センサの開発中に、使用するバネのアクリルバネからより小さなバネへの変更の必要と、改良装置での破損が起こった。 さらに滑り抵抗の改良の必要性が生じため、現在まで開発が成功していない。
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今後の研究の推進方策 |
現在開発中の圧力センサを完成させる。 そのセンサを使用し、まず、当大学の装置と研究分担者の施設の装置の特性を比較する基礎的な研究を行う。 より安定性の高い方の装置を用いて、臨床データを分析する。 耳下腺・顎下腺を撮像する際の適正な平均圧力が、正常像と各種病態像でどのように異なるかを求め、より正確な診断を導く指標とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
圧力センサの開発が予定通りに進まなかったため、臨床的なデータは元より、基礎的なデータの収集もできなかった。よって成果発表のための旅費を使用できなかったため、余剰が出た。 次年度は上記の旅費のほか、論文発表時の英文校正費として使用する予定である。また、データ収集および解析に必要なハードディスクとノートPCを追加購入予定である。
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