研究課題/領域番号 |
18K09774
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
足立 哲也 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10613573)
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研究分担者 |
松田 修 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00271164)
山本 俊郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40347472)
金村 成智 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70204542)
PEZZOTTI G. 京都工芸繊維大学, 材料化学系, 教授 (70262962)
素輪 善弘 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80468264)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ナノゲル / ラマン分光法 / 軟骨 / 再生医療 / FT-IR |
研究実績の概要 |
顎顔面領域の先天性奇形に対し、生体外で培養した軟骨組織を移植する再生治療が望まれる。しかしながら、間葉系幹細胞(MSCs)を軟骨組織へ分化させる場合、通常は脱分化が起こってしまい、十分な大きさで高品質な軟骨を構築するのは困難であった。我々は新規足場材料多孔性ナノゲル架橋ハイブリッドゲルを開発し、この中でMSCsを培養することで、通常の培養よりも著明に大きな軟骨組織を形成することに成功したが、さらなる大きさと高い品質(2型コラーゲンとプロテオグリカン多く含む、しなやかな軟骨)が求められる。そこで本研究では種々の手法をハイブリッドゲルと併用すること により、大きく高品質な軟骨組織を構築・維持する技術を創生する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ヒト間葉系幹細胞を種々のコーティングを行ったハイブリットゲル上に播種し、種々の手法を併用して3次元培養し、軟骨へ分化させることに成功した。サフラニンO染色より、ハイブリットゲルにより構築した軟骨は既存足場材料でアテロコラーゲンで構築した軟骨よりも、豊富に軟骨基質を含むことが明らかとなった。以上の結果から、当初の予定を達成している。
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今後の研究の推進方策 |
構築された軟骨組織を非破壊的解析技術(ラマン分光法やFT-IR)で分子レベルで解析することによって、十分な大きさと高い品質の軟骨組織を構築・維持する技術を樹立する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年3月に参加予定だった国際学会(米国ワシントンDC)が新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、中止となった。そのため、2019年度に使用予定だった、これらの経費を来年度に繰り越す。
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