平成30年度の研究において、in vitroの実験系でDel1のE3C1は細胞膜の性状の変化に影響していることが明らかとなった。令和元年度の研究では、シスプラチン(CDDP)+E3C1 による遺伝子治療が腫瘍を移植したヌードマウスの腫瘍増殖を抑制し、生命予後を改善した。令和2年度の研究では、CDDP+E3C1による治療効果は腫瘍血管の数や形態の変化によるものであることが明らかとなった。 これらのことよりマウス移植腫瘍に対するCDDP+E3C1による遺伝子治療を行うと腫瘍血管の血管内皮細胞やがん細胞の細胞膜の性状に影響を与え、治療効果を発揮することが考えられた。
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