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2020 年度 研究成果報告書

難治性口腔癌に対する鉄取り込み阻害またはフェロトーシス誘導による新規治療法の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 18K09814
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分57060:外科系歯学関連
研究機関山口大学

研究代表者

原田 耕志  山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (60253217)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードデフェロキサミン / アルテスネイト / フェロトーシス / セタキシマブ / GPX4 / 4HNE / 難治性口腔癌
研究成果の概要

本研究では、癌細胞における鉄分含有量の制御による難治性口腔癌に対する新規治療法の開発を検討した。デフェロキサミンとアルテスネイト(Art)は、口腔扁平上皮癌細胞(OSCC)の増殖を抑制した。また、Artと既存の抗癌剤等との併用処理を行った所、Artとセツキシマブ(Cetu)の併用処理により、4HNEの発現増強とGPX4の発現減弱を介してフェロトーシスが増強され、最も効果的にOSCCの増殖を抑制した。さらに、担癌ヌードマウスにおいてもArtとCetuとの併用療法により顕著な抗腫瘍効果を認めた。ArtとCetuの併用療法の安全性は高く、有効性が期待できる治療法の一つと考えられた。

自由記述の分野

口腔外科

研究成果の学術的意義や社会的意義

従来の抗癌剤や分子標的薬とは異なる作用、すなわちデフェロキサミンは癌細胞の鉄の取り込みそのものを制限するもので、アルテスネイトは癌細胞の鉄分の取り込みの多さを利用してフェロトーシスという新規細胞死を誘導して選択的抗癌効果を発揮するものであり、既存の治療法では有効性が無かった難治性口腔癌に対して有効性が期待できる治療法となり得ることが確認できた。また動物実験では重篤な副作用の出現なく、既存の治療法と同以上の抗腫瘍効果が得られ、アルテスネイトと分子標的薬セタキシマブとの併用療法は、さらに安全性と有効性が期待できたため、今後の有用な治療手段の一つとして期待できる。

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公開日: 2022-01-27  

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