合成miRNAを用いてmiR-375の発現変動における細胞増殖抑制効果についてWST-8 Assay を行い検討を行った。その結果、原発巣から樹立した細胞株ではmiR-375を強制発現すると軽度の細胞増殖抑制効果を認めることができた。しかしながら転移巣由来の細胞株ではmiR-375を強制発現を行うも、細胞増殖抑制効果は認めなかった。LNA-miR-375を用いて発現抑制における細胞増殖能について検討を行ったが、コントロールとして使用したLNA-miR-nonTargetの細胞毒性が強く、適切な評価はできなかった。 腫瘍組織におけるmiR-375の発現と予後との関連についてリアルタイム定量化RT-PCR法およびカプランマイヤー解析を行い検討を行った。RT-PCR法で各症例のΔCT値を算出し、カットオフを中央値で設定し、miR-375高発現群、低発現群の2群に設定した。その結果、高発現群と比較し、低発現群においては有意に予後不良であった。
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