研究課題/領域番号 |
18K09817
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
今井 裕子 九州大学, 大学病院, 助教 (30592688)
|
研究分担者 |
柏崎 晴彦 九州大学, 歯学研究院, 教授 (10344516)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 補助人工心臓 / 心臓移植 / 出血傾向 |
研究成果の概要 |
補助人工心臓(VAD)装着前後の患者における観血的処置と血液データ、合併症の関連について解析を行い、デバイスの種類、APTT-Tの延長、平均動脈圧の上昇・脈圧の低下、抗血栓療法が抜歯後出血の因子として考えられた。そこでVAD患者、心移植後患者で特有の口腔細菌動態を評価するために、同意が得られたVAD患者14人、心移植後患者10人から唾液を採取した。前者は全員抗血栓療法中、3人は抗菌薬長期投与中であった。後者は全員免疫抑制剤服用中、9人は抗血栓薬療法中、7人は抗菌薬・ステロイド・BP製剤投与中であった。VAD装着期間が長い患者と心移植後日数が短い患者の細菌叢構成が類似している傾向があった。
|
自由記述の分野 |
有病者歯科
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心臓移植適応とされてから補助人工心臓(VAD)装着、心臓移植後までは、出血や感染など歯科処置を行う上で慎重な管理が必要であるにも関わらず、口腔管理に関する指針はない。これまでの研究で、VAD装着時期の患者は歯科での観血的処置は避けた方がよいことが示唆されたが、細菌学的な検討はできていなかった。本研究では、VAD装着が長期間にわたる患者と、心臓移植後間もない患者すなわち直近まで長期VAD装着していた患者の細菌叢が比較的類似している傾向にあることが示唆された。VAD装着前、装着後、心臓移植後の口腔細菌叢の変化が明らかになれば、感染の制御や歯科治療を行う最適時期などの指針となることが期待される。
|