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2018 年度 実施状況報告書

骨微小環境における老化の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K09825
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

高岡 一樹  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (60373122)

研究分担者 山根木 康嗣  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (00434944)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード破骨細胞 / TGF-β / 老化
研究実績の概要

マクロファージ系破骨前駆細胞RAW264.7細胞(継代数3~8)をTGF-β1、SB431542(TGF-β1型受容体キナーゼ活性阻害剤)およびRANKLによって処理した。破骨細胞様細胞への分化傾向はTGF-β1+RANKL処理が最も高く、SB431542処理により分化は抑制された。24時間作用後のmigration assayでは、TGF-β1処理で細胞運動能が亢進し、SB431542処理により抑制されたが、72時間作用後ではTGF-β1処理で細胞運動能が低下し、SB431542処理により亢進した。24時間作用後のadhesion assayでは、TGF-β1作用群は接着能が低下し、その傾向はRAKLを併用作用させても同様であった。72時間作用後では、TGF-β1作用群の接着能の低下は回復傾向を示した。細胞形態はTGF-β1を24時間作用させると円形から紡錘形や多角形に変化したが、72時間作用後は再度、円形に回復した。RAKL併用作用により多核の破骨細胞様細胞を確認できた。また、24時間作用後ではTGF-β1処理によりRhoA,Racタンパクの発現は上昇したが、72時間作用後ではTGF-β1処理群のRhoA、Racタンパクの発現は減少した。現在、継代数15~20のRAW264.7細胞を用いて上記と同様の実験を行い比較検討している。また、細胞培養上清からエクソソームを回収し解析を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

老化マーカーの検索を行っているものの、エクソソームの単離および解析ができていない。

今後の研究の推進方策

骨芽前駆細胞株MC3T3-E1細胞を用いて継代数における分化への影響を検討する。3代までのMC3T3-E1細胞および15代まで継代した両細胞に、それぞれ骨芽前駆細胞分化因子(アスコルビン酸、β-グリセロリン酸、デキサメタゾン)を添加し培養を行い、各細胞の分化能をALP 活性測定にて検討する。エクソソーム単離キットを用いて細胞培養上清からエクソソームを回収する。回収したエクソソームをmiRNA解析し、SASP因子(iNOS、HIF、TGF-β、IL-6、IL-8)がエクソソームとして分泌されているかどうかを確認する。

次年度使用額が生じた理由

対照群のエクソソーム のmiRNA解析を行ったところ、エクソソーム の単離ができていなかった。引き続き行う予定であった各種細胞のエクソソーム 単離、解析時に予定していた単離キットやmiRNA解析の支出がなく、次年度の使用が生じた。次年度に解析を行う予定であり、必要な消耗品等の購入に使用を計画している。

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公開日: 2019-12-27  

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