研究分担者 |
谷本 幸太郎 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (20322240)
國松 亮 広島大学, 医系科学研究科(歯), 准教授 (40580915)
廣瀬 尚人 広島大学, 病院(歯), 講師 (50611935)
粟田 哲也 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (90758179) [辞退]
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研究実績の概要 |
まず、 Angptl2 の活性化および発現抑制し、過度な機械的伸張刺激を負荷後、軟骨基質代謝因子発現の検討を行ったところ、Angptl2過剰発現によりMMP-3, 13, COX-2, Aggrecanase、IL-1B, TNF-a発現が有意に上昇した。それに対し、siRNAによるAngptl2発現抑制は軟骨基質代謝因子および炎症性サイトカインの発現を抑制することが明らかとなった。さらに、ANGPTL2の活性化10分後より3つのMAPKおよびAktのリン酸化が誘導された。さらに、20分以降NF-kBのリン酸化は亢進することが明らかとなった。次に、Integrin a5B1中和抗体添加によって、ANGPTL2活性化後のANGPTL2、 IL-1B、TNF-a、 COX-2、 ADAMTS-5、 MMP-3および MMP-13の遺伝子発現は抑制された。さらに、Integrina5B1中和抗体添加により、ANGPTL2添加によって亢進したERK、JNK、Aktのリン酸化は有意に抑制された。 次に、Angptl2 がラットTMJ-OA モデルにおける下顎頭軟骨破壊に及ぼす影響について検証を行った。ラットTMJ-OAモデル下顎頭の組織変化を検討した結果、H-E染色像ではラット軟骨層において層状構造の乱れや軟骨細胞の消失が認められた。また、サフラニンO染色像では実験群のラット軟骨層においてサフラニンO染色性の低下が認められた。さらにトルイジンブルー染色では軟骨組織のトルイジンブルー染色性低下が認められた。ラットTMJ-OAモデル実験側 にはリコンビナントAngptl2を顎関節腔内投与し、比較検討を行ったところ、組織像には大きな変化は認められなかった。しかしながら、リコンビナントAngptl2添加群ではIL-1a、TNF-B、COX-2、MMP-13発現の亢進が認められた。
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