研究課題/領域番号 |
18K09842
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
笹栗 健一 自治医科大学, 医学部, 講師 (10235286)
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研究分担者 |
久保 金弥 名古屋女子大学, 家政学部, 教授 (00329492)
山本 利春 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 准教授 (50111901)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 扁桃体 / ストレス / チューイング / 視床下部室傍核 / pERK1/2 |
研究実績の概要 |
本申請者は、ストレス負荷と共に咀嚼器官を活性化させる(チューイング)と、中枢神経性ストレス反応およびその下流にある全身性ストレス性応答を減弱させることを明らかにしてきた。これまでに、精神的・肉体的ストレス負荷が速やかに視床下部室傍核でのp-ERK1/2 陽性細胞を誘導するが、チューイングさせることにより減少し、情動の上位中枢である扁桃体のGABA 作動性ニューロンの選択的神経細胞破壊薬であるAnti-GAT1-sapにより、その減少現象が抑制されることを見出した。すなわち、ストレス下でのチューイングによる咀嚼器官の活性化は、扁桃体GABA 作動性ニューロンを介して直接もしくは間接的に視床下部室傍核のp-ERK1/2 の発現を抑制することを明らかにしてきた。 そこで本研究では、ストレス単独およびストレス+チューイング群のタスク負荷開始直後から解放後30分までの扁桃体内神経伝達物質を10分間隔でEicom HTEC500を用いてマイクロダイアリシス法により採取し、まずグルタメート・アセチルコリン・セロトニンならびにドーパミン等がストレス下でチューイング依存性に変化する神経伝達物質であるか否かをピーク値の変化を比較することで同定する。さらに、同様の手法により視床下部室傍核での神経伝達物質の挙動を検討することで、ストレス下のチューイングによる扁桃体を中心とした脳内ストレス抑制機構ネットワークを視床下部室傍核のp-ERK1/2 の発現を指標に解明し、最終的にはこれまでに報告してきたOut put以外の島皮質と前帯状回についても検討し、その抑制機構の脳内ネットワークの全貌を解明することを目的とする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マイクロインジェクション法を用いた扁桃体を含む、各核へのアプローチが困難であるため、時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
今後、研究推進の方向性に関しては特に変更することなく進める予定であり、技術的な問題を解決していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
確実な実験手技の獲得に時間がかかっているため、本実験に移行できず助成金の行使ができなかったが、来年度にはテクニカルな問題を解決し試薬等も逐次購入していく予定である。
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