研究課題
咬合異常は顎顔面頭蓋の形態異常による不正と個々の歯の位置異常が相乗して生じる。その原因を遺伝的要因、環境的要因のように表現はするものの、明瞭に区別することができるものは少ない。一方、ゲノム科学の進展により顎顔面形態を特徴づける根幹のゲノム情報が少しずつ明らかになってきた。しかし、サンプルサイズに起因した再現性、あるいは表面形状のみによる形態解析という点に課題がある。本研究は、詳細な形態解析を可能とするセファロ(側面・正面)と歯・顎顔面用コーンビームCT画像を有する対象者数としては世界最大の1000人について多因子形質の遺伝的原因を解明する有力な手法である「網羅的ゲノム解析」を用いて新規の、あるいは機能が明らかにされていない遺伝因子の同定を目的とする。約1000人の対象者から多因子形質の遺伝的原因を解明する有力な手法である「網羅的ゲノム解析」を用いて顎顔面形態に関与する遺伝因子を探索した。網羅的ゲノム解析とターゲットリシークエンスを平行して推し進め、既知の遺伝子のみならず、新規の、あるいは機能が明らかにされていない遺伝子を探索した。他集団の表面形状において関連を認めるSNPs(一塩基多型)について、セファロ(側面・正面)と歯・顎顔面用コーンビームCT画像からの詳細な形態解析情報による再現検証を行った。
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