研究課題/領域番号 |
18K09863
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
倉重 圭史 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (30453278)
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研究分担者 |
吉田 光希 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (30453260)
齊藤 正人 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50337036)
村田 佳織 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (70781053)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | エナメル質形成不全 / 器官培養 |
研究実績の概要 |
遺伝性エナメル質石灰化不全症は、アメロジェニン、アメロブラスチン、エナメリンなどのエナメルマトリックスプロテイン(EMPs)遺伝子や、エナメライシン、カリクレイン4などのEMPs分解酵素遺伝子が責任遺伝子とされているが、最近では種々のイオンチャンネルや転写因子および機能不明の遺伝子もその原因として報告されている。エナメル芽細胞が産生するEMPsの分泌には、転写因子MSX2が関与しているとの報告がある。ホメオボックス遺伝子であるMSX2は、組織の分化誘導や石灰化に関与し、数種の転写制御因子と共に複合体を形成する。骨芽細胞やT細胞において、MSX2複合体内には転写制御因子PITX2やBcl11b(CTIP2)が存在するが、エナメル芽細胞のMSX2複合体では、その詳細は不明である。本研究は、エナメル芽細胞におけるMSX2複合体の関与および転写制御因子を明らかにし、エナメル質石灰化の機序および石灰化不全症の病因解明を目的としている。 本年は、CTIP2欠損マウスを使用して行う予定であったが、マウスの購入が困難であったため、ノーマルマウスから歯胚を採取し、器官培養によるエナメル質の石灰化観察を行った。出生後3日のC57BL/J6マウスの下顎第一臼歯を使用し、摘出した歯胚は、ISOPORE membrane Filter(millepore)上に静置し器官培養を行った。メディウムはamelogenin発現量の異なるマラッセ上皮細胞培養上清を使用し37℃、5%CO2、95%湿空気下で1,2,3,7日間培養を行った。培養した歯胚は、エナメル質表層および厚さをSEM(メーカー)により解析し、歯胚を通法により固定後脱灰を行いHematoxylin-Eosin染色により観察を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
特に問題なく進行している。
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今後の研究の推進方策 |
ノーマルマウスから歯胚を採取し、器官培養によるエナメル質の石灰化観察を行い、石灰化に影響を及ぼす因子の同定を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
必要な試薬の値段に満たないので持ち越しとした。またコロナの影響で物品の到着が4月以降になることから繰越しとした。
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