研究課題/領域番号 |
18K09877
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
福原 大樹 岡山大学, 大学病院, 医員 (10779721)
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研究分担者 |
森田 学 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (40157904)
江國 大輔 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (70346443)
片岡 広太 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (80744185)
内田 瑶子 岡山大学, 大学病院, 医員 (60779742)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 受動喫煙 / 歯周病 / 酸化ストレス |
研究実績の概要 |
本研究では、「酸化ストレス可視化マウス」を用いて生体反応を分子イメージングにてリアルタイムにモニタリングし、歯周病のリスク因子の中で機序が未解明の受動喫煙、特に二次喫煙と三次喫煙による影響を調べる。対照群、歯周病群、二次喫煙群、歯周病+二次喫煙群、三次喫煙群、歯周病+三次喫煙群の6群比較を行う。 2019年度では、マウスの繁殖および喫煙モデルの確立を目的とし、可及的に酸化ストレスの影響を調査した。具体的には、繁殖用マウスを追加購入し、繁殖効率を上げた。また、対照群、歯周病群、二次喫煙群、歯周病+二次喫煙群の4群において、血清中の酸化ストレス(d-ROM)および抗酸化ストレス能(OXY-adsorbent)を調査した。さらに、歯周病と二次喫煙において、酸化ストレスを分子イメージングにてモニタリングした。 結果として、対照群と比較して、他3群の酸化ストレスは高い傾向にあった。抗酸化ストレス能において、著明な変化はなかった。生体内の酸化ストレスを分子イメージングにて評価した結果、たばこ煙曝露前と比較して、二次喫煙暴露1週間後では酸化ストレスの増加を観測した。一方で、三次喫煙暴露では、著明な変化を認めなかった。また、歯周病単独による酸化ストレスの著明な増加は認めなかった。 以上のことにより、血清中の酸化ストレスは二次喫煙と歯周病により上昇し、分子イメージングでは二次喫煙による影響を観測できることが示唆された。しかし、今回のたばこ煙曝露は1日に1時間、1週間という短期間であり、有意な差を認めなかった。そのため、曝露期間を延長する、もしくは1日の曝露時間を延長するなどといった改善を考慮しなければならない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2018年度にて、マウスの繁殖がうまくいかず、必要匹数になかなか達しなかった。本年度(2019年度)においても、予定通りの繁殖ができず、十分な実験が行えておりません。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、マウスの繁殖につとめ、たばこ煙曝露実験を行っていく。必要に応じて、たばこ煙の曝露時間の延長やマウスの週齢を変更する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年度では、予定よりもマウス繁殖の進行が遅く、三次喫煙群による調査を行えていないため。 2020年度では、現行している二次喫煙群の調査と併せて、三次喫煙群用にキットを購入・使用していき、予算を当初の予定通りに使用していく。
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