研究課題/領域番号 |
18K09884
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
藤山 理恵 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (10274664)
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研究分担者 |
久芳 さやか 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (90437880)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 味覚障害 / 味覚異常 / 化学療法 / 抗がん剤 / 副作用 |
研究成果の概要 |
化学療法による味覚障害の有病率は約60%とも言われているが、その報告のほとんどは患者の主観的な症状に基づくもので、味覚感度低下として捉えていた。本研究では、ラットを用いた行動学的基礎研究および乳癌患者の化学療法前後の客観的味覚検査による臨床研究により、化学療法による味覚の変化を解析した。その結果、化学療法の味覚への影響は舌部位により違いがあり、四基本味のそれぞれの味覚変化は多様で、これまでの味覚感度減少だけでなく味覚感度上昇する結果も得られた。その味覚変化は化学療法開始直後に発症し、化学療法終了後早期に回復が見られた。また化学療法に用いる抗がん剤の種類により、四基本味への影響に違いが見られた。
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自由記述の分野 |
神経生理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
化学療法だけでなくさまざまな原因による味覚障害のメカニズムについては未だ明らかになっていない。本研究における化学療法による味覚変化の解明は、今後の様々な副作用を含めた味覚研究を行う上で、学術的な基盤になると考える。化学療法による味覚変化は、味覚障害のモデルとして利用できる可能性があり、今後研究対象を広げることなどにより、化学療法のみならずすべての味覚障害解明に繋がる可能性が考えられる。
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