• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

地域高齢者に対するオーラルフレイルの予防に向けた介入研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K09886
研究機関千葉県立保健医療大学

研究代表者

麻賀 多美代  千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (30165691)

研究分担者 大川 由一  千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (20211097)
酒巻 裕之  千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (70312048)
麻生 智子  千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (80248848)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード地域高齢者 / 健康増進プログラム / 誤嚥性肺炎 / 口腔機能
研究実績の概要

本研究の目的は、誤嚥による肺炎の予防に繋がるオーラルフレイル予防に向けた介入研究を行い、多職種連携による健康増進プログラム(以下、プログラム)を実施した成果を検討し、地域在住高齢者の健康増進に寄与することである。
当該年度は、前年度から継続しているA地域において令和元年6月までプログラムを実施した。プログラムの内容は、①お口の機能の低下を予防していきいき生活②お口を清潔にする歯磨きのポイント③お家でできる転倒予防④食べやすい食事ではつらつ生活⑤いつでもどこでも呼吸筋体操⑥自分で防ごう誤嚥性肺炎と①から⑥のフォローアップ、学生ボランティアによるお口を使ったレクレーションを実施した。また、B地域では令和元年6月から令和2年3月までプログラムを実施する予定であったが、コロナウィルスの影響で2月は正しい手洗いや消毒の方法、正しい体温、マスクのかけ方と外し方など、感染拡大前に感染予防についてもプログラムの内容に追加した。高齢者に感染予防について話す機会ができたことは意義があった。3月についてはプログラムを延期している状況である。
A地域のプログラムの参加前後で測定した口腔機能について優位な変化ではないが、舌圧値が高くなる傾向を示した。プログラム参加者には、自宅で動画をみながら健口体操を行えるようポータブルメディアプレイヤーとDVDを貸し出し、歩数計の装着、毎朝の検温をお願いし、毎日の状況は健口手帳への記載を依頼した。毎日書き込む健口手帳により、口腔の体操や歩数の確認などが習慣になっていることがわかった。
B地域の参加者は26名で、男性9名、女性17名である。B地域の参加者も動画をみながらの健口体操、歩数計の装着、検温が習慣化されており、プログラム後のカフェ時間は参加者同士やボランティア学生と楽しい会話の時間となり、保健医療の視点からの健康プログラムの提供の場が地域の通いの場になっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当該年度は、A、Bの2つの地域において研究課題に沿って構築した健康増進プログラムを予定通り実施することができていたA地域においては、当該年度の6月までプログラムを行い、最終月は口腔機能の測定を行い、その結果については参加者個別に伝えて日常生活におけるアドバイスなども行った。B地域については、当該年度の6月から月1回、プログラムを実施し、2月までは予定通りに実施することができており、参加者同士の交流も盛んになり、次年度に向けプログラムの継続を希望する声が上がっていた。学生ボランティアの参加はこのプログラムには欠かせない存在で、毎月5~7名の学生が参加し、この研究に学生が参加することで、地域における介護予防活動について学びの場となっていることがわかった。
しかし、順調に進んでいたプログラムの成果を検討するための指標である口腔機能測定をA、B地域ともに3月に予定していたが、コロナウィルスの影響で現在も延期している状況であり、当該年度の終盤に予想していなかった事態となった。A地域は、当該年度の6月まで実施した後の経過をみる測定である。特に、B地域においては、当該年度の6月より月に1回の健康プログラムが順調に遂行できていたので、3月に口腔機能の測定ができないのは、非常に残念な状況である。

今後の研究の推進方策

現在行っているAとB地域において、3月より延期している口腔機能の測定をコロナウィルスの状況を鑑み、できるだけ早い時期に行う予定である。その後は、測定したデータを集計してプログラムの成果を検討する予定である。今回の健康増進プログラムのために作成した資料と健口手帳については、今後も高齢者の健康教室などで活用できるよう冊子に製本する。
A地域については、約10か月にわたる健康プログラム終了後からの経過を観察するための測定であり、測定データから口腔機能の変化について検討する。
プログラム終了直後の測定を行っていないB地域においては、コロナウィルスによるステイホームの影響が口腔機能にあらわれていることが懸念される。そのため、早期に口腔機能の測定を行い、その後は3か月ごとにフォローアップし、口腔機能の変化を確認していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

当該年度の経費はほぼ予定通り使用したが、若干の次年度使用額が生じた。次年度の使用額は、物品費の一部として使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 地域高齢者への健康増進プログラムにおける学生ボランティアの参加-オーラルフレイル予防に向けて-2019

    • 著者名/発表者名
      麻賀多美代
    • 学会等名
      日本歯科衛生教育学会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi