研究課題
基盤研究(C)
高齢者の誤嚥性肺炎の原因の一つである常在菌のカンジダ菌は,抗真菌剤による治療を施しても多くが再発する。新たな根本的治療法を開発するため,歯周病治療で近年注目を浴びている抗菌光線力学療法(aPDT)の応用を検討した。歯科で歯垢染色液として使用されている色素を用い,この色素に光照射を行うことにより,色素が励起し活性酸素種の産生とタンパク質に対する酸化障害による殺菌効果が認められた。
医歯薬学
これまで,口腔内の真菌に対する治療は口腔ケアと抗真菌薬の治療のみであった。今回の検討によりカンジダ菌に対する新規の殺菌効果の高い治療法の可能性が示唆された。このことから、新たな真菌治療に対するセルフケアアプローチの可能性が見出された。しかしながら本研究は基礎検討であることから今後臨床応用に向けたさらなる検討も必要である。