研究課題
基盤研究(C)
本研究は、歯周炎の重症化を予測する唾液中のマイクロ RNA(miRNA)を探索した。慢性歯周病患者 44名を対象とした。2年間の観察期間の後、歯周病の進行の有無で2群に分けた。その結果、唾液中のhsa-miR-5571-5p、hsa-let-7f-5p、hsa-miR-99a-5p、hsa-miR-28-5p、hsa-miR-320dは、歯周炎の進行を予測するバイオマーカーであると示唆された。
口腔衛生学
本研究の成果は、個人レベルにおいて歯周病の発症や重症化をある程度予測し、早期に治療介入をするという「先制医療」を実現させるための基礎的な知見となる。歯周組織の異常の発見は、早ければ早いほど健康な状態にまで戻る可能性が大きい。先を見越した医療の実現は、歯周組織の健康の保持・増進をより確実なものとし、質の高い生活を歯科の立場から支えることに大きく貢献できると期待される。