研究課題/領域番号 |
18K09914
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
古堅 麗子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (90253674)
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研究分担者 |
齋藤 俊行 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (10170515)
林田 秀明 長崎大学, 病院(歯学系), 講師 (20238140)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | アディポカイン / 歯周病 / 動脈硬化 |
研究実績の概要 |
血管内皮細胞(HUVEC)・平滑筋細胞、単球系細胞株の培養を開始した。単球系細胞に、PMA処理およびレチノイン酸処理をすることで、マクロファージ系細胞や好中球様細胞に分化させた。各種菌体およびLPS添加の有無および濃度の違いによる、細胞の形態的違いとその動態の変化を、リアルタイム培養システムにて確認した。 血管内皮細胞(HUVEC)において、各種菌体およびLPS添加の有無および濃度の違いによる培養上清を用いて、ELISA法により炎症性タンパク(CRP,PTX3)、サイトカイン(IL-1, TNF-α, IL-6, IL-10)、ケモカイン (MCP-1, IL-8)、アディポカイン(レジスチン, PAI-1, アディポネクチン、オメンチン、CTRP9)の発現量の違いを確認している。また培養後細胞よりmRNAを抽出し、Real time-PCR法により各種mRNAレベルを、また各々の抗体を用いたWestern blottingにより各種タンパクレベルを比較している。さらに、各種シグナル伝達阻害剤であるP38阻害剤(SB203580),JNK阻害剤(SP600125),PI3K阻害剤(LY294002)を前処理後、通常および高血糖培地での培養により、各種サイトカイン、ケモカイン、アディポカインの発現レベルの変化を比較しているところである。今後、内皮細胞や単球系細胞を各種LPSにて刺激培養後、イメージングフローサイトメトリーにより接着因子(ICAM1,VCAM-1,P-selectin)発現と細胞形態との関連を解析予定である。単球系細胞にIFN-γを作用させ、M1型マクロファージにした細胞を用い、各種LPS添加の有無および濃度の違いによる細胞形態と各種タンパク、サイトカイン、ケモカイン、アディポカインの発現の違いについても解析する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
血管内皮細胞(HUVEC)・平滑筋細胞、単球系細胞株の培養を開始した。単球系細胞に、PMA処理およびレチノイン酸処理をすることで、マクロファージ系細胞や好中球様細胞に分化させた。各種菌体およびLPS添加の有無および濃度の違いによる、細胞の形態的違いとその動態の変化を、リアルタイム培養システムにて確認した。 血管内皮細胞(HUVEC)において、各種菌体およびLPS添加の有無および濃度の違いによる培養上清を用いて、ELISA法により炎症性タンパク(CRP,PTX3)、サイトカイン(IL-1, TNF-α, IL-6, IL-10)、ケモカイン (MCP-1, IL-8)、アディポカイン(レジスチン, PAI-1, アディポネクチン、オメンチン、CTRP9)の発現量の違いを確認している。また培養後細胞よりmRNAを抽出し、Real time-PCR法により各種mRNAレベルを、また各々の抗体を用いたWestern blottingにより各種タンパクレベルを比較している。
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今後の研究の推進方策 |
各種シグナル伝達阻害剤であるP38阻害剤(SB203580),JNK阻害剤(SP600125),PI3K阻害剤(LY294002)を前処理後、通常および高血糖培地での培養により、各種サイトカイン、ケモカイン、アディポカインの発現レベルの変化を比較しているところである。 内皮細胞や単球系細胞を各種LPSにて刺激培養後、イメージングフローサイトメトリーにより接着因子(ICAM1,VCAM-1,P-selectin)発現と細胞形態との関連を解析予定である。 単球系細胞にIFN-γを作用させ、M1型マクロファージにした細胞を用い、各種LPS添加の有無および濃度の違いによる細胞形態と各種タンパク、サイトカイン、ケモカイン、アディポカインの発現の違いについても解析する。 血栓モデル作成のため、血管内皮細胞チューブ形成アッセイシステム(angiogenesis)を用い、人工膜マトリックス上をコーティングしたプレートに血管内皮細胞(HUVEC)を加え、歯周病原菌および歯周病原菌由来LPS刺激下で培養し、リアルタイム培養細胞観察システムで、経時的なチューブ形成について観察する。さらに、各種サイトカイン、アディポカインを添加時の変化について評価することを最終的な目的をしている。
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次年度使用額が生じた理由 |
肝細胞の実験で使用していた試薬の残りがあったため、現在までの使用分で新たに購入する必要がなかったが、今後は新たに抗体や試薬類の購入が必要なため、使用予定額が必要になる予定である。
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