研究実績の概要 |
単球系細胞であるU937をPMA処理しマクロファージ化した細胞を用いて、大腸菌および歯周病原菌由来LPSを各種濃度添加後の、培養上清中のPTX-3,PAI-1,MCP-1濃度をELISA法にて測定した。さらに、炎症性サイトカインであるTNF-αを各種濃度添加後の培養上清中のPTX-3,PAI-1,MCP-1濃度をELISA法にて測定し、比較した。培養後細胞よりmRNAを抽出し、real time PCR法にてPTのmRNAレベルを比較し、さらにWestern blotting法にてタンパクレベルでの発現を比較した。 次に、血管内皮細胞とマクロファージ細胞の共培養系を用いて、培養前後の付着細胞の数の変化や遊走した細胞の割合の変化を、各種LPS添加とTNF-αとの併用での変化について、解析をおこなった。さらに、シグナル伝達阻害剤であるp38阻害剤(SB203580)、JNK阻害剤(SP600125)、PI3K阻害剤(LY294002)を前処理後の培養上清中のPTX-3,PAI-1,MCP-1濃度をELISA法にて測定し、比較した。培養後のマクロファージ細胞よりmRNAを抽出し、real time PCR法にてPTのmRNAレベルを比較し、さらにWestern blotting法にてタンパクレベルでの発現を比較した。 培養後の血管内皮細胞は、フローサイトメトリーにて接着因子であるICAM-1,VCAM-1,P-selectinの発現の変化を確認した。 U937をIFN-γで処理し、M1マクロファージにした細胞を用いて、同じ実験系にて、培養上清中のPTX-3,PAI-1,MCP-1、細胞のmRNAやタンパクレベルでの違いと検証し、炎症の状況により、局所でのマクロファージの作用について解析を行っている。
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