研究課題/領域番号 |
18K09925
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
玉置 勝司 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 教授 (00155243)
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研究分担者 |
槻木 恵一 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 教授 (00298233)
三辺 正人 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 教授 (60148004)
青木 一孝 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 教授 (60336542)
岩根 泰蔵 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 研究員 (90353531)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 生活習慣病 / オーラルフレイル / 疾患型パターン / 虚弱型パターン / 併存型パターン / 口腔内指標 / 内科的指標 / 栄養学的指標 |
研究実績の概要 |
平成30年度(初年度)は、神奈川歯科大学附属病院『医科歯科連携センター』において、研究対象を45歳以上として、45~55歳未満、55~65歳未満、65~75歳未満、75歳以上の4群に分け、合計300名以上の患者を対象患者として、口腔検査の結果と医科検査およびオーラルフレイルの検査結果の関連を解析し、関連の強い指標を同定することを目的に調査を実施した。本研究の目的と方法を説明し、同意が得られた患者100名(男性25名、女性75名、68.8±10.4歳;40~90歳)対象に、全身と口腔に関する検査とオーラルフレイルに関する検査(簡易・精密検査、食事・栄養調査、生活習慣調査)を実施した。簡易検査はスクリーニングを目的としたもので、全身と口腔に関連する検査(生活習慣病)として、①唾液潜血検査、②歯周病菌検査、③血糖値検査、オーラルフレイルに関連する検査(口腔機能)として、①咀嚼困難感・むせの問診、②残存歯数、③グミ咀嚼評価、④反復唾液嚥下テスト(RSST)、⑤滑舌検査(オーラルディアドコキネス)で、精密検査としては歯周炎症面積、唾液検査、HbA1c、口腔乾燥、口臭、舌圧、咬合力、咀嚼機能、咬合接触状態などである。今回は、簡易検査に一定の基準を設定し、生活習慣病とオーラルフレイルの該当患者としてスクリーニングした時の年代別頻度から検討した。その結果、生活習慣病に該当する患者は、40~70歳代まで、70~73%と高頻度に認められ、80歳以上では逆に減少する傾向が認められた。一方、オーラルフレイルに該当する患者は、40~60歳代までは22~29%と低頻度であるが、70歳代以降急激に増加する傾向を認めた。現在、対象患者数は140名に達しているが、次年度は、患者の全身的な既往歴及び、循環器系検査、内分泌・代謝系検査、栄養学的検査などとの関連性について検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在の対象患者は、140名(現在、40歳代10名、50歳代25名、60歳代40名、70歳代45名、80歳以上20名)で予定より少し遅れている状況である。理由は、初診患者からの対象患者のリクルートが思ったように進んでいないことがある。現在、初診科において医科歯科連携センターにおける本検査対象患者の増員対策(パンフレット配布、掲示など)を行い被験者の増員を図っている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、患者協力をさらに増やし、今年度末までに所定の患者数に達したいと考えている。また、45歳以前の20歳代、30歳代の対象患者の調査について比較対象として、可能であれば、追加したいと考えている。現在、40歳代10名、50歳代25名、60歳代40名、70歳代45名、80歳以上20名であるが平成31年度(令和元年度)では、対象患者総数を20歳代30名、30歳代30名、40歳代50名、50歳代50名、60歳代50名、70歳代50名、80歳以上50名、合計310名を目標に調査を行い、最終年度(令和2年度)に向けた解析準備を整えたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度(平成30年度)、神奈川歯科大学附属病院医科歯科連携センターにおいて、本研究を実施するにあたり、それ以前に研究倫理申請していた『口腔検査指標と生活習慣病およびオーラルフレイルの指標の関連の研究』(神奈川歯科大学研究倫理委員会第553番、申請責任者:三辺正人)に対して、今回の科研費申請時の検査項目を追加申請し、その許可証の取得が平成30年12月12日になったため、検査開始に遅れが生じた。また、医科歯科連携センター内における対象患者のリクルート及び検査機器の準備が遅れたため、予定していた経費使用額が大幅に少なくなった理由である。
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